明治
明治時代
明治時代
MEIJI PERIOD / 1868〜1912年(明治維新から帝国完成まで)
44年
時代の長さ
42記事
収録記事数
5 STEP
時代区分
なぜ明治時代は「近代化の奇跡」と呼ばれるのか
明治時代は、わずか44年で封建国家を近代帝国へと変貌させた、世界史上稀有な時代である
1868年の明治維新から1912年の明治天皇崩御まで——わずか44年で日本は封建的な幕藩体制を解体し、憲法・議会・鉄道・軍隊・産業を一体的に整備した。廃藩置県・地租改正・自由民権運動・大日本帝国憲法・日清・日露の二大戦争を経て、帝国主義列強に連なる近代国家へと急変した時代です。この特集では、明治44年を5つの時代区分に整理し、各時代を深掘りできる構成になっています。
THEME INDEX
政
政治・体制改革
幕府解体から立憲君主国家の樹立まで
版籍奉還・廃藩置県から大日本帝国憲法・帝国議会の開設、立憲政友会の結成・桂園時代まで。明治政府が近代国家の政治制度を整備していく過程を記事でたどる。
経
経済・殖産興業
富国強兵政策と産業化
地租改正による財政基盤の確立、松方財政・デフレ政策、官有物払下げと民間企業の勃興。八幡製鉄所・鉄道網・日本銀行を軸にした産業革命の展開を記事でたどる。
文
文明開化・思想・教育
西洋化の波と近代的人材育成
神仏分離令・廃仏毀釈から天賦人権論・岩倉使節団による欧米視察、福沢諭吉の啓蒙思想、そして大逆事件による社会主義弾圧まで。近代日本の思想・教育の変遷を記事でたどる。
TIMELINE
明治史のハイライト年表
1868
明治維新・五箇条の御誓文 王政復古の大号令。五箇条の御誓文で新政府の方針を示し近代国家建設が始まる。
1871
廃藩置県 全国の藩を廃止して府県に統一。中央集権国家の基盤を確立し、知藩事(元藩主)を東京に集める。
1873
地租改正・徴兵令 土地の所有権を確定し安定的な税収を確保。国民皆兵の近代軍隊を創設。富国強兵の柱。
1877
西南戦争 西郷隆盛率いる鹿児島士族が蜂起。新政府軍が鎮圧し士族の武力反乱に終止符。
1881
国会開設の詔勅・自由党結成 1890年の国会開設を約束。板垣退助が自由党を結成し自由民権運動が頂点へ。
1885
内閣制度創設 伊藤博文が初代内閣総理大臣に就任。太政官制を廃止し近代的な行政機構が整備される。
1889
大日本帝国憲法発布 アジア初の近代憲法。天皇主権・議会設立を規定。翌年に帝国議会が開会。
1894
日清戦争 朝鮮をめぐり清と戦争。勝利し下関条約で台湾・遼東半島・巨額の賠償金を獲得(三国干渉で遼東半島は返還)。
1902
日英同盟締結 ロシアの南下に対抗して英国と同盟を結ぶ。日露戦争を有利に展開する外交的基盤に。
1904
日露戦争 満州・朝鮮の権益をめぐりロシアと開戦。ポーツマス条約で勝利し、日本が大国の一員に。
1912
明治天皇崩御・大正へ 明治天皇が崩御し大正時代へ。44年の明治が終わり、近代日本の土台が完成。
明治史でよく出る疑問
1868年(明治元年)の王政復古の大号令から始まります。厳密には1867年の大政奉還・王政復古から1877年の西南戦争終結(最後の士族反乱の平定)までの約10年間の一連の政治・社会変革を指します。
明治政府の基本方針。「富国強兵」は国を経済的に豊かにし(富国)、軍事力を強化する(強兵)こと。「殖産興業」は欧米の技術・制度を導入して近代産業を育成すること(官営工場・お雇い外国人)。どちらも欧米列強に対抗するための政策です。
大日本帝国憲法(1889年)は天皇主権で、議会の権限が制限され、臣民の権利も法律の範囲内でした。日本国憲法(1946年)は国民主権・基本的人権の尊重・平和主義が三大原則。天皇は象徴となり議会(国会)が最高機関となりました。
日清戦争(1894〜95年)は朝鮮の権益をめぐる清との戦争。下関条約で台湾・賠償金を獲得。日露戦争(1904〜05年)は満州・朝鮮をめぐるロシアとの戦争。ポーツマス条約で南満州鉄道・樺太南部などを獲得しましたが賠償金なし。
明治時代に欧米の文化・生活様式が急速に導入されたことを指します。洋服・洋食・ガス灯・鉄道・郵便・新聞・学校制度(学制1872年)・太陽暦採用などが代表例。「散切り頭をたたいてみれば文明開化の音がする」という言葉が象徴的です。
当初は欧米列強との不平等条約(安政の不平等条約)の改正が最大課題でした。日清・日露戦争の勝利を経て、1902年の日英同盟締結・ポーツマス条約(1905年)により国際的地位が向上。1911年に条約改正を完全達成し、関税自主権を回復しました。