近代の世界|世界史まとめ・記事一覧

WORLD HISTORY ─ THE MODERN WORLD
近代の世界

1760年ごろ 〜 1914年

15
解説記事
約150年
あつかう時間
4
学びのフェーズ

蒸気機関の轟音とともに始まった産業革命、そして自由と平等を求めた市民革命。近代の約150年は、現代社会の原型がつくられた激動の時代です。革命・国民国家・帝国主義という大きな流れを、4つのフェーズでたどっていきましょう。

1760年代
産業革命
1789
フランス革命
1814
ウィーン会議
1861
南北戦争
1871
ドイツ帝国
1905
血の日曜日

なぜ近代の世界を学ぶのか

革命と工業化が生んだ「国民」と「世界市場」──現代社会の原型は、この150年にすべて出そろった

近代とは、産業革命と市民革命という「二重の革命」から始まる時代です。イギリスで生まれた工業化の波と、アメリカ・フランスで掲げられた自由・平等の理念が、世界のあり方を根本から変えました。このページでは、革命の時代から国民国家の形成、帝国主義、そして19世紀の思想・科学までを4つのフェーズで整理します。まずは大きな流れをつかんでから、気になる記事で深掘りしていきましょう。

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Phase I ─ 産業革命と市民革命

1760ごろ〜1815
1760年代〜
工業化

産業革命はじまる ─ 蒸気機関と機械がイギリスから世界を変える

1760年代ごろ、イギリスの綿工業から機械化が始まりました。工場制機械工業の成立は経済だけでなく社会のしくみそのものを変え、近代のすべての出発点となります。

1776年
独立

アメリカ独立宣言 ─ 「自由と平等」を掲げた新しい国家の誕生

イギリス本国との対立を深めた13植民地は、1776年に独立宣言を発表しました。基本的人権と人民主権をうたうその理念は、のちのフランス革命にも大きな影響を与えます。

アメリカ独立宣言 アメリカ独立戦争準備中
1789年
市民革命

フランス革命 ─ 旧体制を打ち倒した史上最大級の市民革命

1789年、バスティーユ牢獄襲撃をきっかけに革命が勃発。人権宣言が発表され、自由・平等の理念と国民主権の考え方がヨーロッパ中に広がっていきました。

1804年
帝政

ナポレオン登場 ─ 革命の理念を征服とともにヨーロッパへ広める

1804年に皇帝となったナポレオンは、ヨーロッパの大半を支配下に置きました。その征服は各地に革命の理念とナショナリズムを広め、次の時代の国民国家形成を準備します。

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Phase II ─ 国民国家の形成

1815〜1871
1814〜15年
国際会議

ウィーン会議 ─ 革命前へ時計を戻そうとした保守の国際体制

ナポレオン戦争後、ウィーン会議でヨーロッパの秩序が再編されました。しかし自由主義とナショナリズムの動きは止められず、1848年革命でウィーン体制は崩壊へ向かいます。

ウィーン体制準備中 1848年革命準備中
1853年
戦争

クリミア戦争 ─ 南下するロシアと列強がぶつかった大戦争

南下政策を進めるロシアと、オスマン帝国・イギリス・フランスが衝突した戦争です。ナイチンゲールの看護活動でも知られ、敗れたロシアは近代化改革を迫られました。

1861年
内戦

南北戦争 ─ 奴隷制をめぐって分裂したアメリカ最大の内戦

1861年、奴隷制や貿易政策をめぐる対立からアメリカは南北に分裂しました。リンカーンの奴隷解放宣言を経て北部が勝利し、アメリカは統一国家として工業化を加速させます。

南北戦争 西部開拓準備中
1871年
統一

ドイツ帝国の成立 ─ ビスマルクの鉄血政策が結実した統一国家

プロイセンのビスマルクは鉄血政策で統一を推し進め、1871年にドイツ帝国が成立しました。同時期にイタリア統一も達成され、ヨーロッパは国民国家の時代を迎えます。

ビスマルク ドイツ帝国の成立準備中 イタリア統一準備中

Phase III ─ 帝国主義の時代

1870ごろ〜1914
1840年〜
アジア進出

列強のアジア進出 ─ アヘン戦争にはじまる圧力の波

帝国主義の時代に先立ち、イギリスは1840年のアヘン戦争で清を開国させました。アジアの動揺と抵抗のくわしい流れは「中国・東アジア」のページで詳述しています。

1870年代〜
帝国主義

帝国主義の時代 ─ 列強が世界を分割しあう競争のはじまり

第2次産業革命で力をつけた列強は、原料と市場を求めて植民地獲得競争に乗り出しました。アフリカ分割に象徴される対立は、やがて第一次世界大戦の火種となっていきます。

帝国主義準備中 アフリカ分割準備中
1905年
革命前夜

血の日曜日事件 ─ 帝政ロシアを揺るがした第一次ロシア革命

日露戦争中の1905年、請願デモへの発砲事件をきっかけにロシア第一革命が起こりました。列強間では露仏同盟から三国協商へと対立の構図が固まり、大戦前夜を迎えます。

血の日曜日事件 三国協商準備中

Phase IV ─ 19世紀の思想と科学

近代の知
1859年
科学

ダーウィンの進化論 ─ 『種の起源』が人間観をくつがえす

1859年、ダーウィンは『種の起源』で自然選択による進化のしくみを提唱しました。生物学だけでなく、宗教観や社会思想にまで及ぶ大論争を巻き起こした一冊です。

1867年
社会思想

マルクスと資本論 ─ 資本主義を根本から問い直した思想

産業革命が生んだ労働問題を背景に、マルクスは資本主義社会のしくみを分析しました。1867年刊行の『資本論』とマルクス主義は、20世紀の社会主義国家に巨大な影響を残します。

19世紀末
哲学

ニーチェの哲学 ─ 「神は死んだ」と宣言した世紀末の思想家

ニーチェはキリスト教的な価値観を根底から批判し、人間の新しい生き方を模索しました。近代の行きづまりを鋭く見抜いたその思想は、20世紀の哲学に大きな影響を与えます。

ニーチェ準備中
02
Chronology

近代の世界のハイライト年表

1760年代 イギリスで産業革命が始まる
1776年 アメリカ独立宣言が発表される
1789年 フランス革命が始まり、人権宣言が発表される
1804年 ナポレオンがフランス皇帝に即位する
1814〜15年 ウィーン会議でヨーロッパの秩序が再編される
1840年 アヘン戦争が起こり、イギリスが清を破る
1848年 ヨーロッパ各地で1848年革命(諸国民の春)
1853年 クリミア戦争が始まる
1859年 ダーウィンが『種の起源』を刊行する
1861年 アメリカで南北戦争が始まる
1867年 マルクスが『資本論』第1巻を刊行する
1871年 ドイツ帝国が成立する
1905年 血の日曜日事件からロシア第一革命が起こる
03
FAQ

近代の世界でよく出る疑問

植民地との貿易で資本が蓄積され、広い海外市場をもっていたことが大きな理由です。加えて石炭・鉄などの資源が豊富で、囲い込みによって都市に労働力が集まっていました。これらの条件がそろったイギリスで、綿工業から機械化が始まったのです。
アメリカ独立やフランス革命は「国家の主役は国民である」という考え方を生み出しました。この理念がナポレオン戦争を通じて各地に広がり、19世紀にはドイツやイタリアの統一など、国民を単位とする国家づくりが進みました。
軍事力と経済力を背景に、列強が植民地や勢力圏を広げようとする動きのことです。第2次産業革命で原料の供給地と製品の市場が必要になったことが背景にあります。列強間の対立は、やがて第一次世界大戦につながっていきました。
マルクス主義は20世紀のロシア革命や社会主義国家に直結し、ダーウィンの進化論は宗教観や社会のとらえ方まで変えました。政治や戦争の歴史と思想・科学をセットで学ぶと、近代という時代の全体像が見えてきます。