紀元前3500年ごろ 〜 紀元前330年
文字・法律・暦・貨幣・一神教。現代社会の土台となるしくみの多くは、メソポタミアとエジプトから始まる古代オリエント世界で生まれました。文明の誕生からアケメネス朝ペルシアによる統一まで、約3200年におよぶ壮大な歩みをたどります。
なぜ古代オリエントを学ぶのか
世界史のすべてはここから始まる。文明の誕生と統一のドラマこそ、歴史学習の最初の一歩
古代オリエントは、人類が文字を発明し、法をつくり、国家を築いた出発点です。このページでは、メソポタミアとエジプトにおける文明の誕生から、ヒッタイトや東地中海の諸民族の興亡、そしてアッシリアとアケメネス朝ペルシアによる統一までを3つのフェーズで整理しました。年表と重要事件を行き来しながら、オリエント世界の大きな流れをつかんでください。
Phase I ─ 文明のはじまり
エジプト統一王国の成立 ─ ナイルのたまものと呼ばれた文明
ナイル川の定期的な増水がもたらす肥沃な土地を背景に、BC3000ごろ統一王国が成立しました。ファラオが神として君臨し、ピラミッドや神聖文字、太陽暦を生み出しました。
インダス文明の登場 ─ 謎に包まれた計画都市の文明
インダス川流域にモヘンジョ=ダロやハラッパーなどの計画都市が築かれました。インダス文字はいまも未解読で、文明が衰退した理由も謎に包まれています。
ハンムラビ法典 ─ 「目には目を」で知られる法典の発布
バビロン第1王朝のハンムラビ王がBC18世紀ごろメソポタミアを統一し、法典を発布しました。「目には目を、歯には歯を」の復讐法の原則と、身分による刑罰の差が特徴です。
Phase II ─ オリエントの国々
ヒッタイトの台頭 ─ 鉄器をあやつった小アジアの強国
小アジア(アナトリア)におこったヒッタイトは、鉄器を本格的に使用した最初の民族とされます。BC1595ごろにはバビロン第1王朝を滅ぼし、エジプトとも勢力を争いました。
東地中海の民の活躍 ─ アルファベットと一神教のふるさと
フェニキア人は地中海交易で栄え、その文字はアルファベットの起源となりました。ヘブライ人は王国滅亡やバビロン捕囚の苦難の中で、ヤハウェを唯一神とするユダヤ教を確立しました。
アッシリアのオリエント統一 ─ 史上初の世界帝国とその崩壊
アッシリアはBC7世紀前半に全オリエントを初めて統一しました。しかし重税と圧政への反発からBC612に滅亡し、エジプト・リディア・新バビロニア・メディアの4王国が分立しました。
Phase III ─ オリエントの統一
アケメネス朝ペルシアの建国 ─ キュロス2世、統一への道を開く
BC550、キュロス2世がメディアを倒してアケメネス朝を建国しました。新バビロニアを征服した際にはバビロン捕囚のユダヤ人を解放するなど、服属民に寛容な統治を行いました。
オリエントの再統一と全盛 ─ ダレイオス1世の大帝国
BC525にカンビュセス2世がエジプトを征服し、オリエントを再統一しました。続くダレイオス1世はサトラップ制や「王の道」を整え、エーゲ海からインダス川にいたる大帝国を築きました。
アケメネス朝の滅亡 ─ アレクサンドロスの東征とヘレニズムへ
ペルシア戦争でのギリシア遠征失敗後もオリエントに君臨しましたが、BC330、アレクサンドロス大王の東征によって滅亡。オリエント世界はヘレニズム時代へと移っていきます。