国会のしくみをわかりやすく解説!二院制・衆議院の優越を図解で覚えよう

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国会のしくみ


もぐたろう
もぐたろう

今回は「国会のしくみ」について、わかりやすく丁寧に解説していくよ!衆議院と参議院の違い、二院制の理由、衆議院の優越6種類など、共通テストにも頻出のテーマをしっかり整理しよう!

📚 この記事のレベル:高校公共 / 政治経済
🎯 共通テスト対応

この記事を読んでわかること
  • 国会とは何か(三権分立における「立法機関」としての役割と位置づけ)
  • 衆議院と参議院の違い(任期・定数・被選挙権・解散の有無をひとめで比較)
  • 二院制とはなにか・なぜ日本は二院制なのか(長所・短所・ねじれ国会も含む)
  • 衆議院の優越の6種類(法律案・予算・条約・首相指名など・共通テスト頻出)
  • 衆議院の優越が及ばない場面(憲法改正発議は両院対等・ひっかけ対策)

実は、「衆議院はすべての決定において参議院より強い」というのは誤解です。衆議院の優越が働く場面は日本国憲法にほんこくけんぽうで限定されており、憲法改正けんぽうかいせいの発議など参議院と対等なケースも複数あります。この誤解のまま覚えてしまうと、共通テストのひっかけ問題でまちがえる原因になります。この記事では、国会のしくみを正確に、そして「なぜそうなっているのか」まで丁寧に解説します。

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国会とは?3行でわかる基本

国会議事堂

国会とは?3行まとめ

国会は、国民が選んだ議員で構成される日本の国権の最高機関かつ唯一の立法機関です(日本国憲法第41条)。
衆議院しゅうぎいん参議院さんぎいんの2つの議院で構成される二院制を採用しています。
③ 法律の制定・予算の審議・内閣総理大臣ないかくそうりだいじんの指名など、国政の最重要事項を決定します。

国会は、三権分立における「立法権」を担う機関です。三権分立とは、国家権力を「立法・行政・司法」の3つに分けて、それぞれが互いを監視し合うしくみのこと。国会は法律を作る「立法府」、内閣は法律を実行する「行政府」、裁判所は法律に基づいて争いを解決する「司法府」として役割を分担しています。

日本国憲法第41条には、「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である」と定められています。「国権の最高機関」という表現は、国民主権のもとで国民を代表する機関として国会が位置づけられていることを示します。「唯一の立法機関」という表現は、法律を制定できるのは国会だけであることを意味します。

あゆみ
あゆみ

ニュースで「国会が開会しました」ってよく聞くけど、国会と内閣って何が違うの?

もぐたろう
もぐたろう

ざっくり言うと、国会は「法律を作る人たち」、内閣は「法律を実行する人たち」だよ!国会が決めたことを、内閣(総理大臣+大臣)が実際に動かすイメージ。今でいう「立法府(ルール作り)」と「行政府(ルールの実行部隊)」の違いだね。

国会を構成するのは、国民が直接選挙で選んだ「国会議員」です。衆議院議員と参議院議員に分かれており、それぞれ異なる任期・定数・選挙方式が設けられています。国会が審議・決定できる主な事項は次のとおりです。

📌 国会の主な権限:法律の制定・改廃 / 予算の議決 / 内閣総理大臣の指名 / 条約の承認 / 憲法改正の発議 / 内閣不信任決議(衆議院のみ) / 国政調査権

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衆議院と参議院の違いを比較

日本の国会は、衆議院参議院の2つの議院で構成されています。同じ「国会議員」でも、所属する議院によって任期・定数・権限などがまったく異なります。まず基本データを比較表でまとめて確認しましょう。

項目衆議院参議院
定数465人248人
任期4年(解散あり)6年(解散なし・3年ごとに半数改選)
被選挙権25歳以上30歳以上
解散あり(内閣の解散権)なし
別称「民意の府」「良識の府」
予算の先議権あり(衆議院から先に審議)なし

衆議院は任期4年で解散もあり、最短で数年ごとに民意を問い直す機会があります。それに対して参議院は任期6年で解散がなく、3年ごとに半数の議員が改選されます。このため参議院は「じっくり・長期的な視点で審議する議院」というイメージで「良識の府」とも呼ばれています。

ゆうき
ゆうき

被選挙権が衆議院25歳・参議院30歳って、なんで参議院のほうが年齢が高いの?

もぐたろう
もぐたろう

参議院は「良識の府」として、衆議院の決定を慎重にチェックする役割を担っているから、より成熟した人材を想定して年齢要件が高く設定されているんだよ。歴史的には明治憲法時代の「貴族院(きぞくいん)」の流れを引いているという背景もある。

また、選挙制度も衆参で異なります。衆議院は「小選挙区比例代表並立制」、参議院は「選挙区制と比例代表制の組み合わせ」を採用しています。このような制度上の違いが、2つの議院に異なる性格と権限をもたらしています。

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二院制とは?なぜ日本は二院制を採用している?

二院制とは?

二院制にいんせい両院制とも)とは、国会を2つの議院(衆議院と参議院)で構成する制度のことです。1つの議院だけで構成する「一院制」とは対照的に、2つの異なる議院が互いにチェックしあうことで、「慎重な審議」「多様な民意の反映」「権力の抑制と均衡」の3つを実現するしくみです。

では、なぜ日本は二院制を採用しているのでしょうか。その理由は大きく3つあります。

理由①:慎重な審議ができる—— 一院で決めるよりも、もう一院が再検討することで法律の欠陥・矛盾を発見しやすくなる

理由②:多様な民意を反映できる—— 衆議院(解散あり・任期短)と参議院(解散なし・任期長)でそれぞれ異なる選挙タイミングのため、時代の変化や地域の声が幅広く反映される

理由③:権力の行き過ぎを防ぐ—— 一方の議院が暴走しても、もう一方が歯止めをかけられる。これは三権分立の精神とも共鳴する

一方で、二院制にはデメリットもあります。2つの議院で意見が対立すると審議が長引いたり、両院の多数派が異なる「ねじれ国会ねじれこっかい」状態になったりすることがあります。

📌 ねじれ国会とは:与党が衆議院では過半数を持つが参議院では過半数を持たない状態のことです。2024〜2025年の石破内閣がこの状況に近い「少数与党」の状況に置かれました。衆議院の優越があっても、法律案の再可決には出席議員の3分の2以上が必要なため、審議が長引くことがあります。

あゆみ
あゆみ

最近ニュースで「少数与党」って聞くけど、それってこのねじれ国会と関係あるの?

もぐたろう
もぐたろう

「少数与党」はねじれ国会と似た状況だよ。ねじれ国会は「衆議院では与党が多数 → 参議院では野党が多数」というパターン。少数与党は「そもそも衆議院でも与党が過半数割れ」という、さらに不安定な状態。どちらの場合も、衆議院の優越があるとはいえ、野党の協力なしには法律が通りにくくなるんだ。

なお、世界でも多くの国が二院制を採用しています。アメリカ(上院・下院)、イギリス(貴族院・庶民院)、フランス(元老院・国民議会)などが代表例です。一院制を採用している国としては北欧の一部の国(スウェーデン・デンマーク)などが挙げられます。

国会の種類(通常国会・臨時国会・特別国会・緊急集会)

国会はいつでも開かれているわけではなく、4種類の召集形式があります。それぞれ召集のタイミング・目的・会期が異なります。テストでは種類の名称と召集条件の組み合わせがよく問われます。

通常国会つうじょうこっかい(常会):毎年1月に召集・会期150日(1回だけ延長可)。予算審議が主な目的

臨時国会りんじこっかい(臨時会):内閣が必要と認めたとき、またはいずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があったときに召集。緊急の立法・予算補正が目的

特別国会とくべつこっかい(特別会):衆議院解散後の総選挙から30日以内に召集。新しい内閣総理大臣の指名が主な目的(新総理誕生の国会)

参議院の緊急集会さんぎいんのきんきゅうしゅうかい:衆議院解散中に緊急の必要が生じたとき、内閣の求めで参議院のみが開催。次の国会開会後10日以内に衆議院が同意しなければ効力を失う

ゆうき
ゆうき

テストで「特別国会はいつ召集される?」ってよく出るんだけど、臨時国会と混乱してしまうんだよな…。

もぐたろう
もぐたろう

混乱しやすいポイントだよね!ポイントは「特別国会=解散後の総選挙が終わったら必ず召集」!しかも30日以内に新しい総理大臣を指名するためのセットで行われる。「解散→選挙→特別国会→新総理誕生」という流れを丸ごと覚えよう。臨時国会は「緊急・臨時の用件があるとき」で、特定のタイミングに縛られていないよ。

📌 「通・臨・特・緊」の覚え方:「常(1月・150日)」「時(緊急のとき)」「別(解散後30日以内)」「急(衆議院解散中・参議院だけ)」と頭文字で区別しよう。特別国会が30日以内という数字もテスト頻出です。

衆議院の優越とは?6つの場面を一覧(テスト頻出)

衆議院の優越とは?

衆議院の優越しゅうぎいんのゆうえつとは、衆議院の決定が参議院の決定よりも優先される制度のことです。衆議院は任期4年で解散があるため、参議院よりも民意を反映しやすいという理由で、憲法上・国会法上、いくつかの重要事項について衆議院に優先権が与えられています。ただし、すべての事項で衆議院が優越するわけではありません。

なぜ衆議院が優越するのでしょうか。その理由は主に2つです。

第一に、衆議院は任期が4年と短く、解散もあるため、より頻繁に民意を問い直す機会があります。これに対して参議院は任期6年で解散がなく、民意の反映に時間がかかります。

第二に、衆議院は定数465人と多く、参議院(248人)よりも幅広い民意を代表しています。この2つの理由から、衆議院のほうがより「民意に近い」と判断され、重要事項について優先権が与えられています。

あゆみ
あゆみ

国会中継を見ていると、予算案を参議院が否決しても通っているのを見たけど、それが衆議院の優越ってこと?

もぐたろう
もぐたろう

そう!それが衆議院の優越の実際の動き方だよ。ざっくり言うと「衆議院が参議院とケンカしたとき、衆議院が勝てるルール」。でも6つの場面それぞれで条件が違うから、注意してね!

■衆議院の優越が働く6つの場面

衆議院の優越が働く場面は、大きく「憲法上の優越(6項目)」と「国会法上の優越(3項目)」に整理できます。共通テストではとくに以下の6つが頻出です。

優越①:法律案の議決(参議院が否決 or 60日以内に議決しない → 衆議院で出席議員の3分の2以上の賛成で再可決 → 法律成立)

優越②:予算の議決(両院協議会でも一致しない、または参議院が30日以内に議決しない → 衆議院の議決がそのまま国会の議決になる)

優越③:条約の承認(両院協議会でも一致しない、または参議院が30日以内に議決しない → 衆議院の議決が国会の議決になる)

優越④:内閣総理大臣の指名(両院協議会でも一致しない、または参議院が10日以内に議決しない → 衆議院の議決が国会の議決になる)

優越⑤:予算の先議権(予算案は必ず衆議院が先に審議する。参議院は後から審議)

優越⑥:内閣不信任決議権(衆議院のみが内閣に対して不信任を決議できる権限を持つ。参議院にはない)

📌 両院協議会りょういんきょうぎかいとは:衆参両院の意見が一致しないとき、各院から10名ずつ計20名の委員で構成される協議機関です。予算・条約・首相指名の場合は必ず開かれますが、法律案の場合は衆議院が求めた場合のみ開かれます(任意)。両院協議会でも一致しなかった場合にはじめて衆議院の優越が発動します。

ここで注意が必要なのは、法律案の再可決条件です。法律案では「出席議員の3分の2以上」の賛成が必要です。試験では「総議員の3分の2」と「出席議員の3分の2」を区別させる問題がよく出ます。正解は「出席議員の3分の2以上」です。

ゆうき
ゆうき

先生、「衆議院が強い」って習ったけど、何でも衆議院の決定になるわけじゃないよね?憲法改正はどうなるの?

もぐたろう
もぐたろう

鋭い!憲法改正の発議は衆参どちらも「総議員の3分の2以上」の賛成が必要で、衆議院だけでは決められない。憲法という「国の最高のルール」を変える場合は、両院が対等に扱われているんだ。これが共通テストのひっかけでよく出るポイントだよ!「衆議院の優越=憲法改正にも使える」と思い込んでいる受験生は要注意。

衆議院の優越が及ばない重要な場面(ひっかけ注意)

憲法改正けんぽうかいせいの発議:衆参それぞれで総議員の3分の2以上の賛成が必要。衆議院だけでは発議できない(衆議院の優越は働かない)
国政調査権:衆参両院が同等に持つ権限
弾劾裁判所だんがいさいばんしょの設置:衆参両院の議員で構成(両院対等)
参議院の緊急集会で成立した措置:次の国会開会後10日以内に衆議院が同意しなければ効力を失う

次の章では、法律案が成立するまでの具体的な流れ(委員会審議→本会議→衆議院の優越の発動場面)を追っていきます。

実は衆議院の優越が及ばない場面(共通テストのひっかけポイント)

「衆議院が強い」という印象が先行しがちですが、実は衆議院の優越が及ばない場面もあります。共通テスト・定期テストで頻出のひっかけポイントをここで整理しておきましょう。

⚠️ テスト頻出ひっかけポイント:「衆議院の優越はすべての場面に適用される」→ ×。憲法改正の発議・国政調査権など、両院が対等な場面は複数あります。

■憲法改正の発議(衆議院の優越は及ばない)

日本国憲法を改正する場合、その手続きは通常の法律案とまったく異なります。憲法第96条では、衆参両院それぞれで「総議員の3分の2以上」の賛成が必要とされています。衆議院だけが賛成しても発議することはできません。

さらに、国会が憲法改正を発議した後は、国民投票こくみんとうひょうで有効投票の過半数が必要です。このように憲法改正は「国会の発議→国民投票での承認」という2段階のハードルが設けられており、衆議院の優越が働く余地はありません。

■国政調査権(両院が同等に持つ権限)

国政調査権こくせいちょうさけんとは、国会が国政全般について調査する権限のことです。証人を呼んで証言を求めたり(証人喚問)、記録の提出を求めたりできます。この権限は衆議院・参議院の両院が同等に持っており、どちらかが優越するわけではありません

■その他の「両院対等」な場面

衆議院の優越が及ばない場面まとめ

憲法改正の発議:衆参それぞれ総議員の3分の2以上が必要(衆議院だけでは不可)
国政調査権:衆参両院が同等に持つ権限。どちらかが優越しない
弾劾裁判所だんがいさいばんしょの設置:衆参両院の議員で構成(両院対等)
予算の先議権せんぎけんはあるが、条約締結自体は内閣の権限:条約の締結は内閣が行い、国会は事後的に承認する(承認には衆議院の優越が及ぶ)
参議院の緊急集会で成立した措置:次の国会開会後10日以内に衆議院が同意しなければ効力を失う

ゆうき
ゆうき

憲法改正の発議って「総議員の3分の2」が必要なんですよね?法律案の再可決「出席議員の3分の2」とどう違うの?

もぐたろう
もぐたろう

大きな違いは2つ!①「総議員」か「出席議員」か:憲法改正は全議員の中の3分の2が必要(欠席者も分母に入る)。法律案の再可決は「その日に出席している議員」の3分の2でOK。②衆参どちらも:憲法改正は衆参両院それぞれで3分の2が必要。法律案の再可決は衆議院だけでOK。この2点がテストでよく問われるよ!

あゆみ
あゆみ

日本って憲法改正がなかなか進まないよね。それは両院それぞれで3分の2が必要だから、ハードルが高いってこと?

もぐたろう
もぐたろう

まさにそう!国会での発議に両院それぞれ3分の2が必要なうえ、発議された後も国民投票で過半数の賛成が必要。この「二重のハードル」が、日本で憲法改正が1度も行われていない理由のひとつだよ。それだけ「最高のルール」を変えることは慎重にすべきだという設計思想なんだね。

法律ができるまでの流れ(委員会→本会議→公布まで)

国会で法律が生まれるまでには、複数のステップを経る必要があります。「委員会」で詳細を審議し、「本会議」で最終的な採決を行い、衆参両院を通過してはじめて法律が成立します。全体の流れを追っていきましょう。

📌 法律案の提出者:法律案を提出できるのは「内閣」または「国会議員(議員立法)」の2パターンです。内閣が提出したものを「閣法(内閣提出法案)」、国会議員が提出したものを「議員立法」といいます。実際に成立する法律の約8割は閣法です。

法律ができるまでの流れ
  • ステップ1
    法律案の提出

    内閣(閣法)または国会議員(議員立法)が法律案を提出する。

  • ステップ2
    委員会への付託・審議

    議長の判断で担当の委員会に付託される。委員会では専門家・参考人を呼んで詳細な審議が行われる。

  • ステップ3
    公聴会・参考人招致(重要法案)

    予算や重要法案では、一般市民や専門家を招いた公聴会が開かれることがある。

  • ステップ4
    委員会での採決

    委員会で可決されると、本会議に上程される。否決された場合は廃案。

  • ステップ5
    本会議での審議・採決(先に審議する院)

    本会議(全議員が参加)で採決。出席議員の過半数で可決。可決後、もう一方の院に送付される。

  • ステップ6
    もう一方の院へ送付・同様に審議・採決

    委員会審議→本会議採決という同じ手順を踏む。両院で可決されれば法律成立。否決・修正の場合はステップ7へ。

  • ステップ7
    参議院が否決・修正した場合(衆議院の優越発動)

    衆議院の要求により両院協議会が開かれる(任意)。それでも一致しない場合、または参議院が60日以内に議決しない場合は、衆議院で出席議員の3分の2以上が賛成すれば法律が成立する。

  • ステップ8
    衆参両院での可決(法律成立)

    両院で可決された時点で法律として成立。

  • ステップ9
    内閣の奏上・天皇による公布

    内閣の署名・連署を経て、天皇が国民に向けて公布する。

  • ステップ10
    官報掲載・施行

    官報に掲載されて国民に周知される(公布)。法律に定められた施行日から効力が発生する(施行)。

あゆみ
あゆみ

「公布」と「施行」って何が違うの?どちらから法律の効力が生まれるの?

もぐたろう
もぐたろう

「公布」は「国民に知らせる(官報に載せる)こと」、「施行」は「実際に法律の効力が始まること」だよ!公布されてから数日〜数ヶ月後に施行されることが多い。「改正法は来年4月1日に施行されます」というニュースがまさにその例。法律が成立しても、施行日まで効力は発生しないんだ。

テストに出るポイント

定期テスト・共通テスト・大学受験で押さえておきたいポイントをまとめます。試験直前の見直しにも活用してください。

テストに出やすいポイント
  • 衆議院の優越が働く6場面:法律案・予算・条約・首相指名・予算の先議権・内閣不信任決議権(「法・予・条・首・先・不」で覚える)
  • 法律案の再可決条件:「出席議員の3分の2以上」(総議員ではなく出席議員であることに注意)
  • 憲法改正発議の条件:衆参それぞれ「総議員の3分の2以上」の賛成が必要(衆議院の優越は及ばない)
  • 通常国会の召集:毎年1月・会期150日(1回延長可)・予算審議が主な目的
  • 特別国会の召集:衆議院解散後の総選挙から30日以内・新総理大臣の指名が目的
  • 参議院の緊急集会の要件:衆議院解散中に緊急の必要が生じたとき、内閣の求めで開催。次の国会開会後10日以内に衆議院が同意しなければ効力を失う
  • 被選挙権の年齢:衆議院議員は25歳以上、参議院議員は30歳以上
  • 両院協議会が必ず開かれる3場面:予算・条約・内閣総理大臣の指名(法律案は任意)

📌 間違えやすいひっかけポイント
①「憲法改正の発議にも衆議院の優越がある」→ ×(両院それぞれ総議員の3分の2が必要)
②「法律案の再可決は総議員の3分の2以上」→ ×(正しくは出席議員の3分の2以上)
③「両院協議会は法律案で必ず開かれる」→ ×(法律案は任意・衆議院が求めた場合のみ)
④「臨時国会は毎年1月に召集」→ ×(毎年1月召集は通常国会。臨時国会は「緊急のとき」)
⑤「衆議院のみが国政調査権を持つ」→ ×(衆参両院が同等に保有)

項目衆議院参議院
定数465人248人
任期4年(解散あり)6年(解散なし・3年ごとに半数改選)
被選挙権25歳以上30歳以上
解散あり(内閣の解散権)なし
選挙制度小選挙区比例代表並立制選挙区制+比例代表制
予算の先議権ありなし
不信任決議権あり(内閣不信任)なし
別称「民意の府」「良識の府」

ゆうき
ゆうき

衆議院の優越の6種類、全部覚えないとダメですか?特に出やすいのってどれですか?

もぐたろう
もぐたろう

共通テストで一番出やすいのは「①法律案の再可決(出席議員2/3以上)」と「②憲法改正発議は衆参対等(総議員2/3)」の2点!特に「憲法改正発議に衆議院の優越はない」という事実は毎年のように出題されるから絶対に覚えておこう。6種類のうち「法・予・条・首」の4つが「両院協議会→衆議院の優越」パターンで、「先議権・不信任」は別扱いと理解すると整理しやすいよ。

国会のしくみの理解を深めるおすすめ本

もぐたろう
もぐたろう

国会のしくみや政治の仕組みをもっと本格的に学びたい人に、とっておきの1冊を紹介するよ!教科書レベルを超えて「政治とはそもそも何か」まで理解できる名著だよ。

①国会・内閣・選挙まで政治の全体像をつかみたいなら|中高生でも読める岩波ジュニア新書の定番

政治のしくみがわかる本

山口二郎 著|岩波書店

よくある質問

二院制(両院制)とは、国会を「衆議院」と「参議院」の2つの議院で構成する制度のことです。1つの議院だけで構成する「一院制」とは対照的に、2つの議院が互いにチェックしあうことで、慎重な審議・多様な民意の反映・権力の抑制と均衡の3つを実現しています。日本・アメリカ・イギリスなど多くの国が二院制を採用しています。

衆議院の優越とは、衆議院と参議院の意見が一致しない場合に、衆議院の決定が優先される仕組みのことです。衆議院は任期が4年と短く、解散もあるため参議院よりも頻繁に民意を問い直す機会があります。このため憲法上・国会法上、法律案・予算・条約・首相指名など重要事項について衆議院に優先権が与えられています。ただし、憲法改正の発議など両院が対等な場面もあります。

法律案・予算・条約・首相指名などの重要事項では衆議院の方が強い(優越する)といえます。ただし、「衆議院がすべての決定において参議院より強い」というのは誤解です。憲法改正の発議は両院それぞれで総議員の3分の2以上が必要で衆議院の優越は及びませんし、国政調査権は両院が同等に持っています。「衆議院の優越が働く6場面」を正確に覚えることが大切です。

及びません。憲法改正の発議は、衆議院・参議院それぞれで総議員の3分の2以上の賛成が必要です(日本国憲法第96条)。衆議院だけで過半数が賛成しても発議することはできません。さらに発議された後は、国民投票で有効投票の過半数の賛成も必要です。これは通常の法律案とは大きく異なるルールです。共通テストのひっかけ問題で最頻出のポイントです。

3種類の違いは次のとおりです。①通常国会(常会):毎年1月に必ず召集・会期150日。予算審議がメイン。②臨時国会(臨時会):内閣が必要と認めたとき、またはいずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があったとき。緊急の立法・予算補正が目的。③特別国会(特別会):衆議院解散後の総選挙から30日以内に必ず召集。新しい内閣総理大臣の指名が目的。また、衆議院解散中の緊急時には参議院のみで開かれる緊急集会もあります。

参議院が否決した場合、衆議院は任意で両院協議会を求めることができます。それでも一致しない場合(または参議院が衆議院の可決後60日以内に議決しない場合)、衆議院で出席議員の3分の2以上の賛成があれば法律として成立します(衆議院の再議決・再可決)。ただし「3分の2以上」という高いハードルが必要なため、ねじれ国会時は法律が通りにくくなることがあります。

まとめ

この記事では、国会のしくみ全般(二院制・衆議院の優越・国会の種類・法律ができるまでの流れ)を解説しました。最後に要点を整理します。

📌 この記事のまとめ
①国会は「唯一の立法機関」として三権分立の一角を担う
②衆議院(465人・4年・解散あり)と参議院(248人・6年・解散なし)の二院制
③衆議院の優越が働く6場面:法・予・条・首・先・不(法律案・予算・条約・首相指名・予算先議・不信任)
④憲法改正の発議は衆参それぞれ総議員の3分の2以上が必要(衆議院の優越は及ばない)
⑤法律案の再可決条件:「出席議員の3分の2以上」(総議員ではない)

もぐたろう
もぐたろう

以上、国会のしくみ・二院制・衆議院の優越のまとめでした!「衆議院の優越の6種類」と「憲法改正発議は衆参対等(優越なし)」の2点はテストに絶対出るから、しっかり覚えておこう!下の記事で三権分立・選挙制度・社会契約説もあわせて読んでみてください!

📅 最終確認:2026年6月 / 参照:日本国憲法(条文)・文部科学省学習指導要領

参考文献

日本国憲法(条文・第41条・第53条・第54条・第59条・第60条・第61条・第67条・第96条等)(2026年6月確認)
国会法(第10条・第89条等)(2026年6月確認)
Wikipedia日本語版「衆議院の優越」(2026年6月確認)
Wikipedia日本語版「二院制」(2026年6月確認)
コトバンク「二院制」「衆議院の優越」「両院協議会」(デジタル大辞泉・日本大百科全書)(2026年6月確認)
文部科学省「高等学校学習指導要領(2018年告示)公共・政治経済」

記事の誤りを発見された場合はお問い合わせください。確認後、修正します。

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この記事を書いた人
もぐたろう

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