今回は特に平安時代に興味がある方にオススメしたい「応天の門」という漫画を紹介します。この漫画、最近その存在を知ったのですが、「漫画」としても「歴史を学ぶ」という側面からも両方から楽しめるとても面白い漫画です。
「応天の門」は漫画をほとんど読まない私が久しぶりに読んで、「この漫画大当たりだ!」と感じた漫画でもあります。
では、本の内容について簡単に紹介してみます。
「応天の門」の舞台は平安時代の朝廷政治
応天の門は、権謀術数渦巻く平安時代の朝廷を舞台に繰り広げられるミステリー漫画。
時代的には清和天皇の時代から始まります。清和天皇の時代は、摂関政治の祖と言われる藤原良房が摂政として君臨した時代でもあります。つまり、「応天の門」は摂関政治初期の時代が舞台になっているということです。
このブログの記事でいうと、次の記事から・・・
次の記事ぐらいまでのお話ですね。
「応天の門」は内容の大半が史実に基づいており、この時代の雰囲気や政治について興味のある方なら、絶対に面白く読める一冊になっています。というか、そもそもこの時代について書かれている本がほとんどないので、そーゆー意味ではこの漫画は大変貴重な漫画です。
主人公は学問の神様で有名な菅原道真
「応天の門」の主人公は、学問の神様こと菅原道真です。遣唐使を廃止したことや、藤原時平との政争に破れ太宰府に左遷させられたことで有名ですね。
菅原道真は、現代でも「学問の神様」と崇められるように博識で勤勉、そして真面目な人物として描かれています。
菅原道真は、在原業平という和歌が超上手くて女たらしというまるで菅原道真は正反対の男と共に、朝廷内で起こる不可解な事件を次々と解決してゆきます。
平安時代の朝廷政治は、陰謀渦巻く過酷な権力闘争の場であり、裏工作や媚びへつらい、さらには女を利用した政略婚など持てるものをフル活用して他人を蹴落としていった政治です。(ちょっと言い過ぎかも・・・?)
そんな権謀術数だらけの朝廷政治とミステリー漫画との組み合わせは非常にマッチしており、これが漫画としても歴史物としても楽しく読める理由の1つになっています。
応天の門とは?
漫画のタイトルである「応天の門」。これは、平安時代に実在した応天門という門の名前を採ったものです。(著者に確認したわけではないけど100%そうだと思う)
実は菅原道真が生きていた時代、応天門でとある事件が起こります。それが「応天門の変」と呼ばれる事件。
この事件については、以下の記事で詳しく紹介しています。
この事件は、時の権力者だった藤原良房の邪魔者が次々と消されていった事件。あまりにも不自然な事件だったので藤原良房の陰謀では?なんて言われ、現代でもなお事件の真相のわかっていない闇に包まれた事件です。
この記事を書いている時点で、漫画ではまだ応天門の変の話まで進んでいませんが、本のタイトル的に応天門の変については必ず語られることでしょう!
ちなみに、摂関政治の祖と呼ばれ絶大な権力を誇った藤原良房と、その後を継ぎ初めて関白になった藤原基経は、悪のボスキャラ的な存在で描かれています。下が藤原良房の顔、どっからどう見ても悪者です。
「応天の門」は超面白い!
ざっと、「応天の門」について紹介してみました。
まとめると、権謀術数渦巻く朝廷内で起こる様々な事件を知略の菅原道真とそれと対照的な女たらしの在原業平が次々と解決してゆくミステリー漫画。その内容は、おおむね史実に基づいているため、歴史物として読んでも面白い。という感じでしょう!
繰り返しですが、この時代を舞台にした本はほとんどないです。
なので、歴史について何も知らないんだけど「平安時代の朝廷の雰囲気を知りたい!」「藤原良房が活躍した摂関政治初期の時代を知りたい」「菅原道真について知ってみたいなぁ」なんて思っている人には絶対にオススメしたい漫画です。ミステリー漫画が楽しめて同時に歴史も学べるとはまさに一石二鳥です。全ての内容が史実に基づいているわけではありませんが、歴史の流れや雰囲気はまさに平安時代を見事に表現していると思います。
このブログの宣伝ではありませんが何も知らない状態よりも上に載せた記事に一通り目を通してから漫画を読んでみるとより一層本を楽しめるかもしれません!
Kindle版が安くてオススメ
私はKindle版でこの漫画を読んでいます。なぜならKindle版の方が安いから!
私が買った時は1・2巻が80%のポイント還元があったのでほとんどタダで買えました。セールとかで常に安いわけじゃないと思いますが、私はKindle版をオススメします。
権謀術数や政略婚を巡る女性の心境など巧みに描かれる平安時代の雰囲気の中で菅原道真と共にミステリーの謎解いてゆく爽快感。興味のある方は、ぜひ読んでみてください!
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