平家物語を読もう!初心者にオススメな入門書4選【わかりやすい現代語訳】

この記事は約5分で読めます。

平家物語は、平安時代末期の源平合戦を描いた軍記物。それも特大の大作です。

 

そんな平家物語の概要や魅力を紹介して、最後に平家物語を読みたい人にオススメの入門書を3冊紹介します!

スポンサーリンク

平家物語とは?

平家物語は、鎌倉時時代に作られた軍記物です。作者は不明ですが、その内容からそれなりの知識と教養のあった人物が作者だと考えられています。

 

平家物語で描かれている時代は概ね平清盛が絶大な権力を誇るようにあった1170年頃から壇ノ浦の戦いが起こった1185年頃の間。天皇・上皇・貴族・武士の4つ巴の複雑な権力争いが行われていた時代です。一言で言えばカオス。混沌とした時代でした。

 

平家物語は今でこそ本として残っていますが、当初は語り物で口頭伝承で伝えられていたと言われています。その語り物が、何者かにより書物として記録され、それが現代まで残っているのです。

スポンサーリンク

平家物語の魅力とは?

平家物語は軍記物としては日本有数の大作で、作者不明にも関わらず長い間多くの日本人に親しまれてきました。

 

平安時代、日本には様々な文学作品が生まれました。「源氏物語」や「枕草子」と言われる王朝文学。それ以外にも「陸奥話記」「将門記」などの軍記物も実は平家物語以前に存在していました。

 

そんな中でも特に平家物語が多くの人を魅了する理由は、圧倒的な物語のスケール感と緻密な情景描写・心情描写にあります。これは平家物語以前の軍記物には見られない平家物語最大の特徴でもあります。

 

武士が台頭した鎌倉時代に製作された平家物語は、平安時代に製作された軍記物に比べ、戦の描写がはるかに繊細です。戦闘全体の概要説明から個々の武士の心情描写や個別エピソードまでその内容が多くの人を魅了するのです。

 

それに加え軍記物にも関わらず、平安時代に培われた王朝文学による恋愛的要素や貴族的な思想がふんだんに織り込まれています。「悲劇の白拍子」や「女武士の巴御前」など合戦の中に時折散りばめられている恋愛的要素が、平家物語の良いエッセンスになっています。

 

 

それに「栄華必衰の理」をテーマにした壮大なストーリー性も凄い。何が凄いってこれほど壮大なストーリーにも関わらず、ほとんどがノンフィクションであるという点(細かい描写は作り話の部分もありますが)。平家物語を読むと、平安時代末期が日本にとって想像を絶するほどの激動期であったことが強く実感できるようになります。そして、そんな激動的でカオスな時代を「栄華必衰」という1つのテーマでまとめあげた文学作品としての完成度の高さにも脱帽してしまいます。

 

とにかく平家物語は、読んでいて飽きることがありません。戦闘描写の躍動感や、平清盛・源頼朝・源義経・木曽義仲・後白河法皇など多くの人物の繊細な心情描写が読んでいる人を虜にします。熱中して読めるので長編なんですけど、思っていたよりもサクッと読めてしまいます。

スポンサーリンク

平家物語のおすすめ入門書4選

平家物の魅了を簡単に紹介したところで、平家物語をこれから読み始める方にオススメの平家物語の入門書を4冊ほど紹介しようと思います。

 

どの本もほんと面白くて、わかりやすいので平家物語に興味のある方にはぜひ一度読んでみていただきたいです。

 平家物語(角川ソフィア文庫シリーズ)

個人的に一番オススメなのは、角川ソフィア文庫のビギナーズ・クラシックスシリーズです。平家物語の主要な部分だけをピックアップして現代語訳と原文を読むことができます。解説も丁寧でわかりやすい。そして文庫本で分量も多くないので入門書としてサクッと読めるところもオススメです。

 

「平家物語、面白そうだから読んでみたい!」そう思ったらまずは最初に検討して欲しい一冊です。角川ソフィア文庫のビギナーズ・クラシックスシリーズは、平家物語に限らず全般的に読みやすいのでオススメです。私は結構愛用してます。

平家物語(まんがで読破シリーズ)

シリーズ物であるまんがで読破シリーズもとてもわかりやすいのでオススメ。わかりやすさならこの本が一番わかりやすいと思う。まんがで読破シリーズは超わかりやすいんですが、内容的にはそこまで濃くないでちゃんと読みたい人には物足りないかもしれません。

 

ただ、主要なストーリーは概ね網羅しているので入門書しては最適です。

 まんがで読む平家物語

同じマンガ系。漫画と言えども、要点はしっかりと抑えられているので入門書としてオススメです。ただ、学研のマンガは絵が人によって合う合わないがあるのでそこだけ注意が必要かも

平家物語 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集09)

これまで紹介した二冊は、入門書として平家物語の概要を簡単に書いた本でしたが、最後に紹介するこの本は違います。

 

平家物語の原文をほとんど省略せず、ひたすらにわかりやすい日本語訳に落とし込んだのがこの本です。小説を読むように、ガッツリと平家物語を読んでみたい方にオススメです。平家物語の現代語訳をしている本は、解説が少なくて難解な本が多いんですけど、この本は解説も丁寧で現代語訳もわかりやすいのでガッツリと読みたい派の人なら鉄板の一冊。

スポンサーリンク

まとめ

平家物語は、読み物としては最高に面白い物語だと思います。興味のある方はぜひ読んでみて欲しいです。そしてこのブログの記事も平家物語を参考に書いている記事が多くあります。有名な一ノ谷の戦いや壇ノ浦の戦いについても書いてますので、ぜひ読んでみてください。

最後、宣伝でした!笑

【大事なお知らせ】YouTube始めました!!

2024年2月、YouTubeチャンネル「まなれきドットコムちゃんねる」を開設しました。

まだ動画は少ないですが、学生や大人の学び直しに役立つ動画をたくさん増やしていくので、ぜひ下のアイコンからチャンネル登録、よろしくお願いいたします。

この記事を書いた人
もぐたろう

教育系歴史ブロガー。
WEBメディアを通じて教育の世界に一石を投じていきます。

もぐたろうをフォローする
オススメの歴史・古典の本
シェアする
もぐたろうをフォローする

コメント

  1. Mary より:

    すごいわかりやすかったです。