今回は、太平記を読むのにオススメしたい漫画を紹介したいと思います。
最近、太平記を読んでいます。私が読んでいる本はこれ!
岩波文庫の太平記は全6冊で、ガチの現代語訳本です。できる限り一次史料に近い史料に触れてみたいと思って要約文もない現代語訳にチャレンジしてみたのですが、素人の私には少々難しい・・・。
そこで、要約された太平記とか漫画とかと併用しながら太平記を読み進めていたのですが、そこでいい感じの漫画を見つけたので、この記事で紹介しておこうというわけです。
今なお色褪せない漫画「太平記」
私が最近よく読んでいる漫画が「太平記」という漫画。もうそのままのタイトルです。笑
太平記という言葉がたくさん出てくるので、漫画の太平記のことをマンガ太平記と言うことにします。
そのマンガ太平記はこんな漫画↓
古い漫画で絵は結構渋いんですが、当時の複雑な時代を実にわかりやすく描いたとても素晴らしい漫画です。
ストーリ性や戦闘の描写などは古い漫画とはいえ、その内容は今もなお色褪せることがありません。
そもそも太平記はなぜ難しいのか?
この記事では「簡単でわかりやすく太平記を読めるオススメの漫画」を紹介しているわけですが、そもそもなぜ太平記って難しいんでしょう?
これは個人的な理由ですが、太平記が難しい理由はおそらく当時の複雑な人間関係にあると思います。
太平記の描くおおよそ1320年〜1270年までの50年間は、とにかく複雑な時代でした。
後醍醐天皇が鎌倉幕府を倒したかと思ったら、足利尊氏が後醍醐天皇を裏切り、室町幕府を創設。と思っていた矢先、次は足利尊氏が弟の直義と対立して戦争へ。(観応の擾乱)
皇統は持明院統と大覚寺統の2つに分裂し、「敵が持明院統派なら、俺は大覚寺統派」と敵味方別れる原因となり事態は複雑化。
さらに、当時の人々は「勝ち馬に乗って恩賞を貰う」スタイルが主流。味方が負けそうになると途端に裏切り、勝ちそうな方へ寝返るのは日常茶飯事。敵だと思っていた者が突如として味方となり、気付いてみたらまた敵になっている・・・なんてことも。
とまぁこんな感じで、内紛と裏切りの連続でだんだん誰が何をしているのかわからなくなってくるんですよね。まさにポルナレフ状態。
それに加え、何も知らないと足利尊氏の行動が謎すぎます。足利尊氏は、後醍醐天皇に対して挙兵したくせに、いざ戦う場面になったら「天皇と戦うぐらいなら出家する!」と言い出したり、後醍醐天皇の軍をボッコボコにしたと思ったら、後醍醐天皇が亡くなると天皇を弔うために天龍寺というお寺まで作ったり、素人には何をやっているのかさっぱりわからない。
マンガ太平記を読めば尊氏の行動の意味もなんとなーくはわかるんですが、何も知らない人が読むと尊氏の行動はマジで意味不明です。太平記にはそんな難しさがあるのです。
というか、太平記自体、よくこんな複雑な時代をこれほどまでの文学作品に仕上げたなと感服するしかないほどです。
マンガ太平記の原作は「私本太平記」っていう本
マンガ太平記の原作は吉川英治氏の「私本太平記」という本です。
「私本太平記」を吉川氏がアレンジしたオリジナル太平記。つまり、マンガ太平記のストーリーは、「私本太平記」に沿ったストーリーであり、太平記の原文に完璧には沿っていないということです。とは言っても、大局的な部分は原本とほとんど変わりないんですけどね。
マンガ太平記は太平記の概要を簡単にわかりやすく伝える素晴らしい漫画ですが、「俺は太平記の原文のことをちゃんと知りたいんだぜ!!」っていう人にはオススメできません。そんな方は以下の漫画がオススメ。太平記原文の内容が忠実に描かれています。
それでも私が以下のマンガ太平記をオススメするのは、やはり内容が非常にわかりやすく、吉川英治氏のストーリーもとても面白いからです。・・・それに加えて、私個人的に吉川英治氏の本が結構好きなんですよねー。
マンガ太平記はKindleUnlimitedで読み放題!
そして、私がマンガ太平記をオススメするもう1つの理由はAmazonを利用するととても安く漫画を読めてしまうところ。
既にご存知だったり、利用されている方もいるかもしれませんが、Amazonは月額980円で特定のKindle本が読み放題となるKindleUnlimitedというサービスを提供しています。
読み放題の本のラインナップは随時変わるんですが、最近はマンガ太平記も全巻読み放題の対象になっているんです。つまり、980円で全部の巻が読めてしまうんです。
KindleUnlimitedは月単位で契約できるんで、読みたい本を読んだらサクッと解約してしまう使い方がコスパ的にベスト。私は定期的に入会と解約を繰り返しています。
マンガ太平記以外にも歴史系の本がたくさんあるので、読書が好きな人は試しに一回使ってみてはいかがでしょうか。
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