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インフレ・デフレ・スタグフレーションをわかりやすく簡単に解説するよ!【高校の政治・経済向け】

この記事は約11分で読めます。
もぐたろう
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今回は、物価の変動を示す経済用語である

インフレーション

デフレーション

スタグフレーション

の3つについて、わかりやすく丁寧に解説していくね!

※内容は高校レベルです!

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インフレ・デフレとは

インフレーションとは、物価が持続的に上昇し続ける経済現象のことを言います。(通称:インフレ

デフレーションとは逆に、物価が持続的に下落し続ける経済現象のことを言います。(通称:デフレ

あれ、説明ってそれだけ?

インフレとかデフレとかの経済の話ってすごく難しいって聞いたんだけど・・・?

もぐたろう
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実は、インフレ・デフレそのものの説明はこれだけです。

インフレ・デフレの話が難しいは、インフレ・デフレが起こるとその影響が世の隅々にまで波及して、様々なものが同時並行(場合によっては時間差)で変化していくからなんだ。

この記事では、インフレ・デフレによって世の中の経済がどう変わっていくのかも紹介していきます。

物価の変動を判断する2つの指数

世の中には膨大な商品で溢れていて、値下げする商品もあれば値上がりする商品もあります。

そんな中、世の中全体の物価の動きを把握するには、「商品全体の物価の動きがトータルでどう変化しているか?」という視点で物価変動を観察する必要があります。

日本政府は、こうした視点で物価の変動を把握するため、主に消費者物価指数(CPI)企業物価指数という2つの指数を用いて経済の動きをチェックしています。

もぐたろう
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ちなみに、テレビや雑誌などでよく使われているのは消費者物価指数(CPI)の方だよ!

あれ?スタグフレーションの説明はないの?

もぐたろう
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スタグフレーションは、特殊なインフレって感じだから、インフレの説明の際に合わせて説明をしていくよ!

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インフレーション

物価が上がると、一般的には次のような経済現象が起こると言われています。

インフレによって起こる経済現象
  • STEP①
    なんらかのきっかけで物価が上がる
  • STEP②
    物が高い値段で売れると会社の利益が増える
  • STEP③
    会社の利益が増えると、その利益で新しいことをやろうとするので仕事が増える。
  • STEP④
    仕事が増えると就職先が増えて失業者が減る
  • STEP⑤
    失業者が減ると、待遇を良くしないと人が集まらないので給料が上がる。
  • STEP⑥
    給料が増えると人々の消費意欲が増すので、多少高い価格設定でも物が売れるようになり、物価が上がる。

  • STEP⑦
    STEP②に戻って以下ループ

このループによって持続的に物価が上がる現象がインフレーションです。

インフレが起こると、失業者が減ったりお給料が増えるなど、広範囲にその影響が波及していることがわかると思います。

ただし、現実の世界では、このループが綺麗に繰り返されることはまずありません。なぜなら、世の中の経済はもっと多様で複雑な要因が絡み合って動いているからです。

例えば、異常気象や天候不順で不作が続けば、上のループとは無関係に農作物の価格が高騰します。

新型コロナの影響下では、物価とは無関係に観光・宿泊業の需要がなくなってしまい、多くの仕事が奪われました。

最近では、ロシアとウクライナが戦争を始めたことで石油価格が高騰。また、両国が小麦の産地だったこともあり小麦の価格も高騰しています。

こうした事例以外にも、商品の値段というのは世界の様々な影響を受けて決まっているのです。

インフレは社会のさまざまな影響を受けて起こるため、その実態はとても複雑です・・・が、よくある有名なパターンが2つほど存在しています。

そのパターンというのが

ディマンド=プル=インフレ

コスト=プッシュ=インフレ

です。

それぞれ簡単に説明していきます!

ディマンド=プル=インフレ

ディマンド(demand)は「需要」。プル(pull)は「引っ張る・牽引する」という意味です。

つまり、ディマンド=プル=インフレっていうのは「需要に引っ張られて起こるインフレ」という意味です。

「需要に引っ張られる」っていうのは具体的にどーゆーこと?

「需要に引っ張られる」っていうのは、簡単に言ってしまうと上に載せたインフレのループが上手くいっている状況のことを言います。

もぐたろう
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上のループでいうSTEP③〜⑤のところがポイントです。

仕事が増えて失業者が減り、給料も上がれば物・サービスが売れるようになります。つまり、世の中の需要が増えます。

需要が増えれば強気の価格設定ができるので物価が上がります。

こんな感じで需要の拡大をきっかけに起こるのがディマンド=プル=インフレなんだ。

コスト=プッシュ=インフレ

コスト(cost)は「費用」。プッシュ(push)は「押す」という意味。

合わせるとコスト=プッシュ=インフレっていうのは、「費用に押されておこるインフレ」っていう意味になります。

「費用に押される」っていうのは簡単に言うと「ごめん!商品の製造・販売コストがUPしたからその分値上げするわ!」ってことです。

例えば、コンビニで売っている鮭おにぎりを考えています。

鮭おにぎりの価格が120円だったとして、そのおにぎりを製造するには次のようなコストがかかったとします。

  1. お米:15円
  2. 鮭:20円
  3. のり:5円
  4. 製造工場の機械代:(おにぎり一個あたり)10円
  5. 製造工業の人件費:(おにぎり一個あたり)20円
  6. コンビニ店舗の運営費用:(おにぎり一個あたり)30円

1〜6合わせると鮭おにぎりを売るために必要なコストは100円。

つまり、鮭おにぎり一個を売ると20円(売値120円ーコスト100円)の利益になるわけです。

・・・ところが!不作でお米が取れず米の価格が2倍になり(15円→30円)、輸入していた鮭の価格も戦争の影響で2倍(20円→40円)になったとしましょう。

すると、コストが100円から135円にU Pしてしまい、120円で売ったら15円の赤字になってしまいます。

そこでコンビニは、鮭おにぎりを120円→150円へと値上げして利益を出そうとします。こうして起こる物価上昇のことをコスト=プッシュ=インフレと言います。

コスト=プッシュ=インフレが起こると、上のインフレループがうまく起こらないことがよくあります。

もぐたろう
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鮭おにぎりの例だと、おにぎりの価格は120円→150円に上がっただけで、人件費(お給料)はUPしていないし、企業の利益が増えるわけでもありません。

つまり、インフレループのSTEP③〜⑤をすっ飛ばして価格だけが上昇してしまうこと可能性があるんです。

コスト=プッシュ=インフレは、新しい仕事やお給料が増えないまま商品価格だけが上がるため、私たちの生活に大きな影響を与えます。

ディマンド=プルとコスト=プッシュ

視点を少し変えてみると、

ディマンド=プル=インフレは需要の問題

コスト=プッシュ=インフレは供給の問題

と捉えることができます。

世の中の商品の多くは需要と供給のバランスによって価格が決まっています。

こう考えたときに、「給料もUPしたし、ちょっとぐらい値上げしてもたくさん物を買いたいぜ!」と買い手側(需要)の圧力で起きるのがディマンド=プル=インフレ

逆に「製造コストがUPして利益が出ないから値上げするわ!」と売り手側(供給)の圧力で起きるのがコスト=プッシュ=インフレ

と考えることができるわけです。

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ハイパー=インフレーション

インフレのループによって少しずつ物価が上がるのではなく、何らかの原因で物価が急激に高騰するインフレのことをハイパー=インフレーションと言います。

例えば、一個110円で買えたクリームパンが、1ヶ月後には5倍の550円じゃないと買えない状況になるのがハイパー=インフレーションです。

ハイパー=インフレーションは平時に起きることは滅多にありません。過去の世界の歴史を見てみると、ハイパー=インフレは戦争や政変など社会に大きな変化が起きたタイミングで起こることが多いです。

もぐたろう
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ハイパー=インフレの有名な事例の1つにドイツの事例があります。

ドイツでハイパー=インフレが起きたのは1923年。

第一次世界大戦に敗北して多額の賠償金を負ったドイツは、賠償金の支払いなどに充てるため紙幣を大量発行した結果、パン1個=1兆マルクというとんでもない物価上昇が起こって、紙幣が紙くず同然になってしまいました。

※マルク:ドイツの通貨単位のこと(日本でいう円のこと)

ハイパー=インフレで価値を失った紙幣で
遊ぶ子供たち
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スタグフレーション

インフレが起こっている期間っていうのは、一般的に好景気になると言われています。

なぜなら、ループが繰り返されている間は、世の中に新しい仕事が増えるおかげで失業者が減り、お給料はUPするため、経済活動が活発になるからです。

もぐたろう
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ハイパー=インフレのような急激なインフレは人々の生活に与える影響が大きいため、インフレループが緩やかに続いて少しずつ物価が上昇していく状況が、好ましい経済状況だと言われています。

ただし、ごくまれにインフレになっても景気が良くならない(失業者が減らない&給料が増えない)ことがあります。

この景気が良くならないのに起こるインフレーションのことを、スタグフレーションと言います。

スタグフレーションはどんな時に起こるのかしら?

もぐたろう
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スタグフレーションは、コスト=プッシュ=インフレが発生したときによく起こると言われているよ。

コスト=プッシュ=インフレっていうのは、生産者側(供給)の都合で起こるので、買い手側(需要)のことを考慮してくれません。

つまり、こんな事態が起こりうるわけです。

給料が全然上がらないのに、物価だけが高くなって物を買えなくなってしまった。不必要な物を買うのは控えるようにして節約しよ・・・。

もぐたろう
もぐたろう

買い手のお財布事情を無視した値上げは、経済活動の活性化どころか、逆に経済活動を萎縮いしゅくさせる結果を招いてしまうってわけだね。

最初に紹介したインフレループがうまく機能せず、失業者が減らず・給料が増えないまま物価だけが上昇することでスタグフレーションは起こるわけです。

実は日本でもスタグフレーションが起きたことがあります。

1970年代、政府は大規模な公共事業を次々と実施することで、お金をばらまき、国内の貨幣量を増やそうとしていました。(列島改造ブーム

こうした積極財政によってインフレーションが進む中、1973年に第四次中東戦争(イスラエルVSアラブ諸国)が勃発。

産油国が戦争を始めたことで原油価格が一気に上がり、コスト=プッシュ=インフレが起こったのです。(第一次オイルショック

列島改造ブーム+第一次オイルショックによって日本の物価は急上昇しますが、コスト=プッシュ=インフレの色合いが濃かったため、企業は値上げしても利益を出せず、給料UPも物価上昇に追いつきませんでした

こうして経済活動が縮小し、インフレが起きるのに不景気というスタグフレーションがおきたのです。

今の日本もスタグフレーション!?

ちなみに、スタグフレーションは決して過去の話だけではありません。実は、「今の日本もスタグフレーションなのではないか?」と言う人もいます。

なぜかというと商品の値段は上がるのに給料が増えないため、人々が買える商品の量が減っている(需要が減っている)からです。

もぐたろう
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ウクライナとロシアの戦争の影響を受けて、日本でもいろんな商品が急激に値上がりしています。

今後もし給料が増えなければ、スタグフレーション確定となり、私たちの生活に深刻な影響を与えるかもしれません・・・。

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デフレーション

インフレは、物価上昇→好景気→物価上昇というループによって持続的な物価上昇が続く経済現象のことを言いました。

デフレーションはその逆で、物価下落→不景気→物価下落という持続的な物価下落が続く現象のことを言います。

デフレのループはインフレとは真逆で、次のような感じになります。

デフレによって起こる経済現象
  • STEP①
    なんらかのきっかけで物価が下がる
  • STEP②
    商品の値段が下がると会社の利益が減る
  • STEP③
    会社の利益が減ると、企業はコストカットのため、新しい事業を行わなくなり、リストラを行うようになる。
  • STEP④
    新しい仕事が減り、リストラされた人が増えると失業者が増える。
  • STEP⑤
    失業者が増えると、待遇の悪い求人でも人が集まるため、給料が上がらない
  • STEP⑥
    給料が上がらないと人々の消費意欲が衰えてしまい、高い値段の商品は売れず、企業は商品を売ろうと値下げを行う。
  • STEP⑦
    STEP②に戻って以下ループ

デフレは、経済を縮小を招くため、経済にとっては良くない現象だと考えられています。

特にデフレのループが綺麗に続いてしまった場合には、深刻な不景気に陥ることがあって、これをデフレ=スパイラルと呼んでいます。

多くの国ではデフレ=スパイラルに陥らないよう、景気が悪くなるといろんな経済・金融政策を行なっています。

日本を襲ったデフレ=スパイラル

日本は、1990年頃に起きたバブル崩壊によってデフレ=スパイラルに突入し、長期間の不景気時代に突入しました。(平成不況

平成不況はあまりに期間が長かったため、「失われた10年」や「失われた20年」と呼ばれ、人々の生活に暗い影を落としました。

もぐたろう
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長期間のデフレによって商品価格が上がらない中、安さを売りに活路を見出そうとして現れたのが吉野家の牛丼だったり、ダイソーやキャンドゥーなどの100円均一なんだよ!

この記事を書いた人
もぐたろう

教育系歴史ブロガー。
WEBメディアを通じて教育の世界に一石を投じていきます。

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