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氏姓制度を簡単にわかりやすく徹底解説するよ【臣・連・伴造・品部の言葉の意味がバッチリ理解できます】

この記事は約6分で読めます。

今回は、古墳時代に登場する氏姓制度しせいせいどについてわかりやすく丁寧に解説していきます。

氏姓制度の概要【教科書風に】

ヤマト政権は、5世紀〜6世紀にかけて氏姓制度と呼ばれる支配の仕組みを作った。

豪族ごうぞくたちは血縁や政治的な関係を基準に構成されたうじと呼ばれる組織に編成され、氏単位でヤマト政権の職務を分担し、大王は彼らにかばねを与えた。

大和政権の中枢は、おみむらじの姓を与えられた氏が担い、臣・連の中でも特に有力な豪族を大臣おおおみ大連おおむらじと言った。

そのほかの豪族にはきみあたいみやつこの姓が与えられ、臣・連の下で様々な実務(軍事・財政・祭祀など)に当たった。実務を担う君・値・造たちのことは伴造とものみやつこと呼ばれた。

この記事を読んでわかること
  • 氏姓制度の「氏」って何?
  • 氏姓制度の「姓」って何?
  • 姓の臣・連・伴造ってどんな役職なの?
  • 部って何?
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氏の仕組み

ヤマト政権は、住んでいる地域や携わっている仕事によって人々を区分けして、氏を与えていきました。

住んでいる地域で氏を与えられたケース

教科書に乗っている有名な氏を挙げると、

葛城かずらき地方に住んでいた豪族→葛城氏

平群へぐり地方に住んでいた豪族→平群氏

といった具合です。

ただし、葛城地方に住んでいる人がすべて葛城氏になるわけではありません。葛城地方の中の有力豪族とその豪族と血縁関係にある人たちだけが、葛城氏と名乗る資格があったのです。

仕事によって氏を与えられたケース

この例で有名なのは大伴おおとも氏と物部もののべ氏です。この2氏は、ヤマト朝廷で代々軍事を司っていたため、氏を与えられた一族でした。

葛城氏や平群氏は地名から命名されたのでわかりやすいですが、職務によって氏を与えられたケースでは、命名される氏の由来は様々です。

大伴氏は、「大きな伴造を持つ一族」が由来だと言われています。

物部氏の由来ははっきりしませんが、物部氏は兵器を製造する物部と呼ばれる人々の従えていたので、物部氏と名付けられたの・・・だと思います。(調べきれておらず、個人的な推測です)

この頃に決められた氏は、現代でも苗字として使われていることも多いです。

例)葛城さん、磯部さん・・・とかね。 

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姓の仕組み

各地の豪族たちを氏ごとに整理すると、その氏たちに強さや能力に応じてかばねを与えました。姓によって、豪族たちのランク付が行われたわけですね。

姓には具体的に臣・連・君・値などの種類があります。

特に「臣・連」の姓は、ヤマト政権の中枢を担うことを許されたエリート姓ですので、この2つの姓を中心に話をしていきます。

臣に選ばれた人

臣に選ばれたのは、畿内に勢力を持つ有力豪族たちでした。

ヤマト政権は畿内を中心とした政権なので、その政権の中枢を担う臣には、自然とその地域に住む有力豪族が選ばれたわけです。

臣の姓を与えられた代表的な氏には、葛城氏・平群氏・蘇我氏がいます。

畿内限定という地域制限があるので、住んでいる地域によって氏を与えられた豪族が多いのが大きな特徴です。

連に選ばれた人

連は、ヤマト政権で大事な仕事を担う氏に与えられました。

連に選ばれた代表的な氏には、先ほど紹介した軍事を担当していた物部氏・大伴氏がいます。

連は担う仕事によって与えられる姓なので、当然、仕事によって氏を与えられた豪族が多くを占めていました。

大臣・大連

臣・連に選ばれた豪族の中でも特に強い勢力を持つ豪族たちは、大臣・大連と呼ばれて、ヤマト政権で絶大な権力を持っていました。

姓で豪族をランク付すると

No1大臣・大連
No2臣・連
No3君・値・造

って感じになります。

*No3には、君・値・造以外の姓もありますが、教科書の内容に合わせてここでは3つしか載せていません。

地域や職業で人々を「〜〜氏」と呼び分けて、その氏たちに姓という称号を与えランク付けする制度が氏姓制度です。

ヤマト政権は豪族たちが集まって組織された政権です。その豪族たちがみんなバラバラに動いてしまうと、ヤマト政権は崩壊してしまいます。

そうならないために、姓の仕組みを通じて氏ごとの上下関係をはっきりさせて、ヤマト政権の安定運営を目指したのです。

理不尽な上下関係はダメですが、適度な上下関係は組織運営をスムーズする潤滑油となります。

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伴造と部

次に話すのは姓の中のNo3「君・値・造」の話。

きみは地方の有力豪族、あたいは地方の豪族に与えられた姓です。

上下関係で言うと、君>値の関係です。

これに加えて、主に携わる仕事によって与えられたみやつこがありました。

「地域」と「仕事」で姓のランク付を整理すると、次のようなイメージを持つとわかりやすいです。

地域でランク付

大臣>臣>君>値

仕事でランク付

大連>連>造

ランク付No3に位置する「君・値・造」の姓を与えられた氏たちは、基本的にその上のランクの臣・連の下で働きました。

臣・連の下で働く君・値・造のことを伴造とものみやつこと呼びます。

さらに、伴造の下にはと呼ばれる集団がいて、伴造は部を統括して臣・連の指示に従います。

上下関係を整理すると

臣・連>伴造(君・値・造)>部

伴造は、上司と部下の間に位置する中間管理職的なポジションだったのです。(上と下から板挟みにあう大変な仕事・・・)

部の集団にはいろんな種類があって、特定の職業に特化した集団のことを品部と言います。

品部の例

海部あまべ(水産物や航海に携わる集団)

土師部はじべ(葬儀や古墳に携わる集団)

・・・などなど。

大連・連は、伴造を通じて品部を傘下に入れていることがほとんどでした。

例えば、土師氏はじしは土師部を率いて葬儀や古墳の造営に携わることで連の姓を与えられた一族だったりします。

土師氏みたいに、名前を見ただけで「あっ!この一族は○○部を率いている連だな!」ってわかるケースも結構あります。

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田荘・部曲・ヤツコ(奴婢)

臣・連と言ったランクの高い姓を持つ氏は、臣・連→伴造→部という形で部を支配下に置いています。

この「豪族が支配下においている部(人々の集団)」のことを部曲かきべと言います。同じく、豪族が支配下にした土地のことを田荘たどころと言います。

似た言葉がたくさん登場するので少し整理しておきます↓

部:伴造の配下に置かれた集団

品部:部のうち、特定の仕事に特化した部

部曲:部のうち、豪族が伴造を経由して支配下に置く部(または品部)

*天皇が支配下に置く部もあって、その部は部曲ではなくて名代なしろ子代こしろと言います。

このほかに氏を与えられた一族は、一族に仕える奴隷としてヤツコ(奴婢ぬひ)を持っていました。

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氏姓制度まとめ

氏姓制度まとめ
  • 地域や仕事によって一族に氏が与えられた
  • 氏は、ヤマト政権での立場・貢献度によって姓を与えられランク付された。
  • 姓のヒエラルキーは、大臣・大連>臣・連>伴造(君・値・造)
  • 伴造の下にはさらに部という集団がいる
  • 有力豪族が持つ部を部曲、土地を田荘と言った。
  • 氏を与えられた一族は、ヤツコ(奴婢)という奴隷を所有していた。



古墳時代
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この記事を書いた人
もぐたろう

教育系歴史ブロガー。
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