今回は、高校の勉強の中でも特に暗記量が多い日本史&世界史の暗記のコツについて、紹介していくよ!
日本史&世界史の勉強は簡単ではない
日本史・世界史は、高校で学ぶ科目の中でも特に暗記量が多い科目です。
効率的な暗記法を知らないまま、あの膨大な用語をすべて暗記するのはっきり言って不可能です。断言します。
例えば、教科書や参考書を何度も繰り返して読んで、その時はしっかりと暗記することができていても、もしかしたら一週間後にはすべて忘れているかもしれません。
さらに言えば、用語を暗記できたとしても、時代の流れを抑えないままの丸暗記では、問題を出された時に正しい答えを導き出すことができません。
勉強しているのになかなか成績が上がらない人は、勉強法に問題があるかもしれません。
・・・何が言いたいかというと、
物事を覚える(暗記する)にはコツがあって、暗記のコツを理解しないまま勉強しても時間の無駄になる
ってことです。
暗記量の特に多い日本史&世界史を勉強するには、必ず暗記のコツを知っておくことが必要なのです。
この記事では、暗記のコツをしっかり伝授していくからね!
「覚える」「暗記する」とはなにか?
まずは、そもそも「覚える」とか「暗記する」ってなに?っていう根本的な話をしておきます。
私たち人間は、日々、さまざまな情報を記憶し、そして忘れていきます。
一週間前に友人と話した内容は忘れてしまったけど、好きな異性との会話はなぜか覚えている。
毎日見ているはずなのに、玄関にある置物の色を思い出せない。
1ヶ月前に勉強した内容は忘れたけど、昨日勉強した内容ははっきり覚えている。
言われてみれば、なぜか私たちって毎日いろんなことを見たり聞いたりしているのに、覚えていることはほんの一部よね。
昨日コンビニで買った物は覚えているけど、その時の店員の様子とか、見ただけで買うのをやめた商品の名前とかはもう覚えていないわ。
なぜこんなことが起きるかというと、脳は毎日、五感で感じた膨大な量の情報を取り込んでいるんだけど、量が多すぎるので不要と判断した情報を捨て去っているからです。
脳に一度取り込まれた大量の情報のことを短期記憶、
そして短期記憶のうち、必要な情報とみなされて脳に残り続ける記憶のことを長期記憶と言います。
暗記のコツっていうのは、言い換えると「得た知識が効率よく短期記憶から長期記憶へ移る方法を知る」ってことと同じ意味なのです。
例えば、一夜漬けで大量の日本史用語を暗記しても、その短期記憶が長期記憶として脳に刻まれなければ、得た知識はすぐに忘却の彼方に忘れ去られてしまいます。
これでは勉強の効率が悪いので、いかに勉強した内容を長期記憶に残せるか・・・というのが効率的な勉強法のカギになるんだ。
日本史&世界史の効率的な勉強法(暗記)のコツ
というわけで、ようやく本題に入ります。
もう一度確認しておきます
「暗記のコツを知る」=「得た知識が効率よく短期記憶→長期記憶へと移る方法を知る」
短期記憶を長期記憶として定着させる勉強法はいくつかあって、脳科学や学習心理学の分野では、特に有名な手法として次の4つの方法が明らかになっています。
言葉を見ると難しそうだけど、どれも無意識に私たちが行なっている行動です。
・・・というか、私たちがしっかり覚えている記憶の多くには、上の5つの手法が無意識に使われています。
それぞれ、簡単に解説していくね!
分散学習
分散学習っていうのは、「覚えたいことがあるなら、短期間で一気に同じことを勉強するより、少し期間を空けながら同じ内容を勉強した方が長期記憶に残りやすい!」っていう勉強法です。
分散学習のポイントになるのは、空ける期間を徐々に伸ばしていく・・・という点です。
- 1回目の復習勉強直後(24時間以内)
- 2回目の復習1回目の復習から3〜4日後
- 3回目の復習2回目の復習から1週間後
- 4回目の復習3回目の復習から2週間後
- 5回目以降前回の復習から1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後などさらに間隔を広げる
分散学習をマスターすれば、少ない勉強量で効率的に日本史&世界史の用語を暗記することが可能になります。
ただし、効果的な復習回数や空ける間隔には個人差があります。
自分に合った方法を見つけるのに重要なのは、学習スケジュールを立てることです。
まずは自分なりの学習スケジュールを立てた後、定期的に問題集を解いたりして、記憶がどれだけ定着しているかを確認し、試行錯誤しながらスケジュールを調整していく必要があります。
1つだけ確実に言えるのは、「短期間で一気に知識を詰め込もう・・・とする勉強法はコスパが悪いのでやめた方が良い」ってことです。
想起学習
想起学習っていうのは、「受け身で覚えた知識よりも、自分で悩んだり考えたりした知識の方が長期記憶に残りやすい!」っていう勉強法です。
想起学習は、直感的にもわかりやすいよね。
楽しかったことよりも、悩んだり辛かったことの方が記憶が鮮明なことがあったりしない?それはもしかすると想起学習のせいかもしれないよ!
想起学習のコツは、シンプルで「問題を解くときに分からなくても、まずは考える!」ってことです。
あまりにもわからなさすぎて、一問一問考えていたら勉強が捗らないときは、答えを見ちゃってOKです。
・・・ただ、答えを見たときも、しっかり解説を読んで間違えた理由をしっかり考えましょう。
【間違えた理由の典型例】
・時代の流れを理解できていない
・そもそも用語を覚えていない
・事件・人物の繋がりや時代背景を理解できていない など
他にも想起学習の応用例として次のような勉強法があります。
自分で問題を作ってノートの書いてみる。
友人と問題を出しあう
精緻化
精緻化は、「関連がある知識はセットで覚えた方が長期記憶に残りやすい!」っていう勉強法です。
よく日本史&世界史は、「事件や人物などの関連性を理解しないと、丸暗記では点数は取れない」なんて言われますが、精緻化はまさに同じことを言っています。
精緻化のコツは、日本史&世界史の用語のことを他の人に説明したり、自分なりにノートに書いたりしてまとめてみる・・・ということです。
他の人に説明したり、ノートにまとめる過程で、その用語に関わっている事件・人物・制度などに触れることになるので、自然と用語同士の関連性が理解できるようになります。
巷でよく言われる『良いノートのまとめ方』っていうのは、言い換えると『精緻化しやすいノートのまとめ方』とも言えるね!
交互学習
交互学習とは、「同じことを長時間勉強するよりも、短時間に違うことを色々と勉強した方が、トータルで知識が長期記憶に残りやすくなる!」っていう勉強法です。
例えば、3時間ぶっ通しで日本史の勉強をするよりも、1時間は英語、1時間は数学、1時間は日本史といろんなことを並行して勉強した方が記憶が脳に残りやすい・・・というわけです。
別に勉強する科目を変えなくてもOKです。
例えば、1時間は平安時代、1時間は江戸時代、1時間は明治時代・・・って感じで時代を分けて勉強するのも交互学習です。
同じ日本史の中で、政治史・文化史とジャンルを分けながら勉強するのも交互学習です。
集中力がなくて長時間勉強ができない・・・って人でも実践しやすいし、行き詰まった時に勉強内容を変えることでモチベーションも下がりにくくなるので、交互学習は個人的にもオススメです。
とにかく重要なのは、同じことを長時間勉強しすぎないこと。
勉強に行き詰まったら、いったんその勉強はやめて別のことをするのも重要だし、
学習スケジュールを立てるときは、
今日はずーっと数学!
明日はずーっと英語!
ってスケジュールよりも、一日にいろんな科目や内容を勉強した方が勉強効率が良くなるはずです。
ちなみに私は高校時代、交互学習なんて勉強法知らなかったので、『今日は物理!』『明日は化学!』みたいな非効率的な勉強をしていました・・・。
日本史&世界史の暗記法まとめ
ここまでの話をまとめると、コスパの良い日本史&世界史の勉強法はこんな感じになります。
勉強した内容を復習をするときは、少し間隔を空けてから復習する
空ける間隔は、復習の回数が増えるたびに少しずつ伸ばしていく
問題を解くときは、安易に答えを見ず、できる限り自分で考えてみる。
あまりにもわからないときは答えを見てOK。でもなぜ間違えたのかをしっかり考える。
関連するワードを自分なりにノートにまとめてみる。
勉強するときは、同じ内容を長時間勉強しない。(短時間で勉強する内容を切り替える。)
勉強法で一番大切なのは『自分に合った勉強法を見つける』ということです。
なので、今の勉強法で上手くいっていると感じるのなら、この記事の内容を参考にする必要はありません。
・・・ただ、上手く成績が上がらなかったり、勉強法を見直したいと悩んでいる人がいたら、できるところからでOKなので、ぜひこの記事で紹介した勉強方法を取り入れてみてください。
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