面白いほどわかる因幡の白兎!あらすじ・教訓を超簡単に解説【日本神話(古事記)を読もう】

大国主神と因幡の白兎の出会いのシーン

今回は、古事記こじき(日本神話)に登場する有名な因幡の白兎いなばのしろうさぎについて紹介したいと思います。

因幡の白兎は、古事記の数あるエピソードの中でも特に有名なエピソード。因幡の白兎の話だけを切り取って絵本になっているほどです。

子供の読み聞かせにオススメ!

この記事では、因幡の白兎のエピソードについて以下の点を中心にわかりやすく紹介していきます。

  • 神話の中の因幡の白兎エピソードの位置づけ
  • 因幡の白兎の内容
  • 因幡の白兎のエピソードから得られる教訓とは?
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神話全体の流れと因幡の白兎の位置づけ

まずは、因幡の白兎のエピソード前後の日本神話の全体的な流れをチェックしておきます。

日本神話の流れ
  • STEP1
    国が生まれる
  • STEP2
    神が生まれる
  • STEP3
    地上に舞い降りた神々のエピソード←因幡の白兎はここで登場!!

    因幡の白兎のエピソードはこの中の1つです。

  • STEP4
    天孫(天照大神あまてらすおおみかみの孫)地上に降臨

    この天孫の名を邇邇藝命ににぎのみことと言います。漢字が難しいのでこの記事ではニニギと言うことにします。

  • STEP5
    ニニギ、ブサイクな女性を無視した罪で、永遠の命が失われる

    ニニギは神だったのに寿命により死ぬ運命に。子孫もこの運命を免れず、このニニギの子孫が後の天皇になる。(だから、天皇は神の血を引くのに寿命がある)

  • STEP6
    ニニギ3代目子孫のイワレビコ、初代天皇となる

    初代天皇になったイワレビコのことを神武天皇じんむてんのうと言います。

  • STEP7
    以下、33代推古天皇まで歴代天皇の物語が続く
 
因幡の白兎のエピソードは、地上に舞い降りた神々の数あるエピソードの1つというわけになります。
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因幡の白兎までの流れ

天界には八百万の神がいますが、その中に天照大神あまてらすおおみかみ須佐之男命すさのおのみことの2人の神様がいました。この2人は姉弟で、アマテラスが姉、スサノオが弟になります。

天照大神:太陽を象徴する神。この記事ではアマテラスと書きます。

須佐之男命:海を象徴する神。この記事ではスサノオ と書きます。

二人の性格は全くの正反対でした。兄は真面目なんだけど弟のスサノオはヤンチャでイタズラ好き

しかしある日、スサノオのアマテラスに対するいたずらが度を過ぎてしまい、スサノオは天界から追放されて地上界に降りることに。

スサノオは、地上界に降りると困っている老人の話を聞きます。この老人は地上界の神で、名は大山津見神おおやまつみのかみ。山の神様でした。

大山津見神
大山津見神

毎年、八岐大蛇やまたのおろちとか言う怪物に娘を一人差し出さなければならない。

8人いた娘も今は一人。そして最後の一人もこれから、八岐大蛇に捧げるところなのだ・・・。

これを聞いたスサノオは八岐大蛇の退治に向かい、見事にこの怪物を撃ち倒します。こうしてスサノオはこの地の英雄となりました。

スサノオと八岐大蛇が戦っているシーン

その後、スサノオは大山津見神の最後の娘だった櫛名田比売くしなだひめと結婚。地上界で子孫を残します。

そして、スサノオの六代目子孫である大穴牟遅神おおなむちのかみが、因幡の白兎エピソードの主人公となります。この記事ではオオナムチと書きます。

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因幡の白兎のエピソード

オオナムチにはたくさんの兄弟がいて、みんな合わせて八十神やそがみと言いました。

八十というのは「80人」という意味ではなくて「たくさん」という意味。

ある時、八十神たちは因幡いなば(今の鳥取県東部)に住む八上比売やがみひめに惚れ込んでしまいます。八十神は八上比売に求婚するため、みんな揃って因幡へと向かいます。八上比売争奪戦の始まりです。

その中にはオオナムチの姿もありましたが、弱かったオオナムチは一番後ろで荷物運びをさせられていました。パシリですね。

因幡へ向かう途中、八十神たちは、毛がむしられて皮膚が真っ赤に腫れ上がって、苦しんでいる白兎を見つけます。これが因幡の白兎です。

苦しんでいる因幡の白兎に八十神たちはアドバイスします。

八十神たち
八十神たち

ウサギさんに良いことを教えよう。

海水を浴びた後に風に当たって、乾燥させたら治るぜ(嘘)

信じた因幡の白兎はこれを実践しますが、むしろ逆効果。海水が乾くと皮膚はヒビだらけになり、全身に激痛が走りました。

因幡の白兎
因幡の白兎

うぅ、騙された・・・

パシリで後方にいたオオナムチは、悶え苦しんで泣いている因幡の白兎を見つけて声をかけます。

大穴牟遅神
大穴牟遅神

なぜ、あなたは泣いているのですか?

因幡の白兎は事情を説明します。

因幡の白兎
因幡の白兎

隠岐島から因幡へ行こうと思ったんだけど、海を渡れなくて困ったからワニを騙してこんなことを言ったんだ。

因幡の白兎
因幡の白兎

『ワニさん、私と一族の数を競いませんか。ワニさんが一族を引き連れて、隠岐島から気多岬まで一列に並んで、私がその上を走りながら数を数えますよ。いざ勝負!』

因幡の白兎
因幡の白兎

ワニさんはこの話に乗ってくれて、私は海を渡ることができました。でも、気多岬に着いた瞬間、つい口を滑らせちゃったんです。

因幡の白兎
因幡の白兎

『競争なんかするはずないじゃん。騙されてくれたおかげで海を渡れたわww』

因幡の白兎
因幡の白兎

これにワニたちが激怒して、私は毛という毛を毟り取られてしまったんだ。そして苦しんでいたところに、あなたの兄弟たちがやってきた。

あなたの兄弟たちに「海水浴びれば超簡単に治るから!!」って言われてやってみたら、それが嘘で余計に苦しむハメになったんだ・・・。

こうして因幡の白兎の説明は終わります。八十神も性格悪いけど、因幡の白兎もそれなりに腹黒いです。(白兎なのに)

ここで登場するワニはサメだという説もあります。というのも、日本にワニなんていないからです。冒頭で紹介した絵本でもワニではなくてサメが描かれています。

これを聞いたオオクニヌシは因幡の白兎にこう話します。

大穴牟遅神
大穴牟遅神

まず川の水で体を洗いなさい。そして蒲(がま)の穂の花粉を体に着ければ、皮膚は元どおりに回復しますよ

オオナムチの言われたとおりすると、苦しみが途端に和らぎました。

因幡の白兎
因幡の白兎

オオナムチさん。ありがとう。

あなたは今でこそパシリみたいなことをしているけれど、必ずや八上比売と結ばれますよ。

この因幡の白兎の発言は社交辞令でもお世辞でもなく、この予言は見事に的中することになります。

なぜかというと、因幡の白兎はただのウサギではなく、神の力を宿した神聖なウサギだったからです!!

・・・というのが因幡の白兎のエピソードとなります。

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因幡の白兎から得られる教訓

因幡の白兎は読んで分かるとおり、まさに「情けは人の為ならず」という言葉のために作られたストーリー構成になっています。

「情けは人の為ならず」の意味

人に対して情けを掛けておけば,巡り巡って自分に良い報いが返ってくるという意味

他にも、因幡の白兎が八十神に苦しめられるシーンは四文字熟語の「因果応報いんがおうほう」が実にわかりやすく表現されています。

因果応報の意味

善い行いからは善い結果が得られ,悪い行いは悪い結果をもたらすという意味

因幡の白兎が絵本として人気があるのは、「情けは人の為ならず「因果応報」という言葉では説明が難しい考えを、子供でもわかりやすく理解できるストーリーになっているからなのでしょう。

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オオナムチ、大国主神になる

因幡の白兎の登場シーンはここまでですが、オオナムチの話はまだ続きます。

因幡の白兎の予言通り、八上比売はオオナムチとの結婚を望むようになります。

八上比売
八上比売

私はオオナムチと結婚したいの。他の八十神たちからの求婚は全て断ったわ。

これを知った八十神たちは大激怒します。

八十神たち
八十神たち

オオナムチみたいな軟弱者と結婚するだと・・・!

絶対に許さん。オオナムチなど消し去ってやる。

こうして、オオナムチは八十神たちに襲われて命を落とします。

しかし、オオナムチはいろんな神々の助けを借りて何度も復活し、様々な試練を乗り越え、たくましく成長していきます。

そして、神々の助けを借りて強くなったオオナムチは八十神たちを倒し、地上界で自分の国を造ることを決意します。

オオナムチは大国主神おおくにぬしと名を改め、日本神話(古事記)は大国主神による国造りのエピソードへと進んでいくのです。

ちなみに、この時に大国主神が造った国は今でいう島根県の出雲市付近にあったとされていて、この国に建てられたのが有名な出雲大社いずもたいしゃとなります。(出雲大社は、古事記をもう少し読み進めると登場します。)

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