因幡の白兎の物語とは?神話のあらすじを交えてわかりやすく紹介!

今回は、古事記(日本神話)に登場する有名な因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)について紹介します。

 

 

因幡の白兎の物語はとても有名です。古事記の数あるエピソードの中でも最も有名なんじゃないでしょうか。

 

 

古事記の話の中から因幡の白兎の話だけを切り取って絵本になっていたりもします。確かに因幡の白兎のエピソードには道徳的な話もあって絵本にはぴったりかもしれません。

 

 

ここでは古事記(日本神話)に載っている因幡の白兎の物語のあらすじについてわかりやすく紹介してみたいと思います。

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因幡の白兎のあらすじと神話全体の話の流れ

まずは、因幡の白兎のエピソード前後の日本神話の全体的な流れを紹介しておきましょう。

 

日本神話の全体的な流れはこんな感じになっています。

国が生まれる
神が生まれる
神々の地上界を巡る物語。この数ある物語の1つが因幡の白兎のエピソード!!
天孫(名はニニギ)が地上界に降臨する。(今でいう宮崎県に降り立ったと言われる)
ニニギがブサイクな女性を無下にした罰により、神にも寿命が生じる。この寿命がある神こそが天皇であり、古事記(日本神話)は神々の話から天皇の話へと舞台を大きく変える。
ニニギ3代目子孫のイワレビコが「地上を治めるのによう場所はないものか?」と宮崎県から東に今でいう奈良へ向かう。
イワレビコが日本初代天皇の神武天皇として即位
以下、推古天皇までの歴代天皇の話が続く
因幡の白兎のエピソードは、地上に舞い降りた神々の数あるエピソードの1つというわけになります。

因幡の白兎登場前までのあらすじ

さて、神話には実に多くの神様が登場しますが、その中に

 

天照大神(アマテラスオオミカミ)
【真ん中の輝いているのが天照大神!】
須佐之男命(スサノオノミコト)

【スサノオ】

という2人の神様がいました。この2人は兄弟で、アマテラスが兄、スサノオが弟になります。

 

 

二人の性格は全くの正反対。兄は真面目なんだけど弟のスサノオはヤンチャでイタズラ好き。

 

 

・・・ところが、スサノオのアマテラスに対するいたずらが度を過ぎてしまい、スサノオは天界から追放され、地上界にやってきます。とは言え、スサノオは決して悪いヤツではありませんでした。

 

 

スサノオは出雲の地で8つの首を持つ怪物、八俣大蛇(ヤマタノオロチ)をぶっ倒し、出雲の英雄となります。

 

その後、神話は地上界の英雄スサノオの6代目の子孫である大国主神(オオクニヌシノカミ。以下「オオクニヌシ」って言います!)が地上界で国を造るお話へと進んでいきます。

 

 

因幡の白兎は、そんなオオクニヌシの国造り物語の最初のエピソードとして登場するのです。ここまでが前置きでした。次から因幡の白兎の本題に入ります!

因幡の白兎と大国主神

当時、オオクニヌシにはたくさんの兄弟がいて、みんな合わせて八十神(やそがみ)と言いました。八十というのは「80人の神」という意味ではなくて「たくさん」という意味で使われています。

 

 

八十神たちは、因幡(いなば。今の鳥取県東部)に住む八上比売(やがみひめ)に惚れ込み、自分の妻にしたいと願うようになります。八十神は八上比売に求婚するため、みんな揃って因幡へと向かいました。

 

 

こうして、一人の女性を巡って神々が競争をする中、オオクニヌシは末っ子だったのか身分がとても低かったようで、一番後ろで荷物運びをさせられていました。要はパシリです。

 

 

因幡へ向かう途中、八十神たちは、毛がむしられて皮膚が真っ赤に腫れて苦しんでいる因幡の白兎を見つけました。

 

 

苦しんでいる因幡の白兎に八十神たちはアドバイスします。

 

 

「海水を浴びて、風に当たり、山で仰向けになったら治るぜ!(嘘)」

 

 

教えられた通りに従う因幡の白兎でしたが、風に当たり海水が乾燥すると、皮膚はヒビだらけになり、全身に激痛が走ります。そして因幡の白兎が悶え苦しんで泣いているところをパシリで後方にいたオオクニヌシが発見するのです。

 

 

 

八十神たちの性格が見事なほどにクズすぎて、パシリのオオクニヌシを応援したくなりますww

 

 

オオクニヌシは因幡の白兎に尋ねます。

 

 

「なぜそのように泣いているのですか?」

 

 

ウサギはこれまでの事情をオオクニヌシに説明します。

 

「私は隠岐島に住んでいて、因幡に行きたかったんだけど、海を渡る術(すべ)がなかった。そこで海に住む和邇(ワニ)を欺いてワニにこんなことを提案したんだ。

 

『私とあなたどちらの方が一族の数が多いか競争しましょう。ワニは、一族を引き連れて隠岐島から気多岬(けたみさき。今の鳥取市付近)まで一列に並んでください。そしたら、私がワニさんの背中を踏んで走りながら数を数るから、仲間の数を比べましょう!』

 

 

ワニさんはこの話に乗って、上手く騙されてくれました。ワニの背中を次々と渡り、気多岬の地に足と付けようとしたその瞬間、私はついつい口を滑らせてしまったんです。

 

『お前たちは俺に騙されたんだ。ザマァwww』

 

 

すると起こったワニはすかさず私を襲い始め、一番近くにいたワニに私は捕らえられ、そこで毛をむしられてしまったんだ。その後、苦しんで泣いているところに八十神たちがやってきて、

 

『海水浴びたら治るぜ!』

 

って言われてその通りにしたら、余計に体に激痛が走るようになって辛くて泣いていたんだよ」

 

 

八十神たちに嘘をつかれたのは、ワニを騙したその報いかもしれませんね。

 

 

ちなみに、ここで登場するワニは、サメのことなんじゃないか?と言われています。というのも、昔々の日本人がワニの存在が知っていたのか微妙だからです。冒頭で紹介した絵本でもサメが描かれています。

 

 

これを聞いたオオクニヌシは因幡の白兎にこう話します。

 

「まず川の水で体を洗いなさい。そして蒲(がま)の穂の花粉を体に着ければ、皮膚は元どおりに回復しますよ」

 

 

これを実践する因幡の白兎。すると因幡の白兎はオオクニヌシに次のように予言します。

 

 

「あなたは、今でこそパシリみたいなことをしていますが、必ずや八上比売と結ばれることでしょう」

 

 

そして、この予言は見事に的中します。というのも因幡の白兎はただのウサギではなく、神の力を宿した神聖なるウサギだったからです。

 

 

まさに「情けは人の為ならず」を象徴するようなエピソードです。ウサギを助けた親切心は巡り巡って、必ず自分のために帰ってくる・・・と。

 

 

そして、八十神に因幡の白兎が苦しめられるエピソードには「人に嘘をつけば、次は自分が騙される。だから嘘はダメだよ」っていう因果応報の教訓が込められているようにも思います。

 

 

絵本の題材となるのも頷けます。以上が、有名な因幡の白兎のエピソードになります。

エピローグ:オオクニヌシのその後

因幡の白兎のエピソードはこれで終わりますが、オオクニヌシの国造りのエピソードはまだまだ続きます。
八十神から求婚される八上比売は、それらの求婚を全部断り、こう言います。
「私、あなたたちと結婚する気なんてないわ。私はオオクニヌシと結婚したいの」
これを聞いた八十神たちはブチギレ。ブチギレた八十神たちはオオクニヌシの命を奪いますが、オオクニヌシは神の力を借りて何度も何度も復活し、様々な試練を乗り越えて、国を造っていきます。

 

 

因幡の白兎のエピソードは短いながらも、そんなオオクニヌシの優しさがわかるワンシーンでもあり、様々な教訓が込められたワンシーンでもあるのでした。

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