八咫烏(ヤタガラス)とは?物語のあらすじをわかりやすく紹介【日本神話と古事記】

【左上を飛んでいるのが八咫烏(ヤタガラス)】

 

今回は、古事記(日本神話)に登場する八咫烏(ヤタガラス)について紹介します。

 

 

ヤタガラスは神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコスメラミコト。長いので以下「イワレビコ」と言います!!)のために天界から遣わされた道案内の神通力を持つ神聖な生き物です。

 

 

神の力を持つヤタガラスは、通常のカラスとは違い3本足を持つカラスとされ、日本では神聖な存在として現在でもシンボルマークなど様々なところで用いられています。

 

 

今回は、古事記(日本神話)で語られるヤタガラスの活躍について紹介してみたいと思います。

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ヤタガラスなぜ地上に降りたの?

まず最初に、なぜヤタガラスはわざわざ地上に降りてイワレビコのために道案内をする必要があったのでしょうか。

 

 

というわけで、そもそもいきなり登場したイワレビコって誰だ?って話からスタートします。

 

 

イワレビコは、後に日本の初代天皇の神武天皇として即位する超重要人物です。

 

 

ヤタガラスが登場するまでの神話の流れをサクッとまとめると

 

国が生まれる
神が生まれる
神々の地上界を巡る物語
天孫(名はニニギ)が地上界に降臨する。(今でいう宮崎県に降り立ったと言われる)
ニニギが美人じゃない女性を無下にした罰により、神にも寿命が生じる。この寿命がある神こそが天皇であり、古事記(日本神話)は神々の話から天皇の話へと舞台を大きく変える。
ニニギ3代目子孫のイワレビコが「地上を治めるのによう場所はないものか?」と宮崎県から東に今でいう奈良へ向かう。
奈良付近に近づくと対抗勢力が多く、ニニギが苦戦しているところに天界からヤタガラスが遣わされた
こんな流れになります。

八咫烏(ヤタガラス)の活躍

天界の高御産巣日神(タカミムスビノノカミ)は、イワレビコに対して次のように指示を出します。
「イワレビコよ。ここから先(今でいう和歌山から奈良方面に向かう)に進んではなりません。荒ぶる神がたくさんいます。天からヤタガラスを遣わす。ヤタガラスが導くままに、その後を進んでいくのが良い」
イワレビコは高御産巣日神に従ってヤタガラスの後を追うと、進む先で荒ぶっているはずの神々が次々とイワレビコの前に恭順の意を示します。
ここで荒ぶる神々と争わずに順調に進むことができたのは、ヤタガラスの導きの力のおかげだと言われています。神が遣わしたヤタガラスですから、その導きにも神がかり的な力が備わっていたのです。
その後、宇陀(うだ。今でいう奈良県宇陀市付近)にて兄宇迦斯(エウカシ)弟宇迦斯(オトウカシ)という2人兄弟と出会いますが、この2人だけは簡単に言うことを聞きません。
この2人にだけは、ヤタガラスの神通力的パワーは通用せず、ヤタガラスは兄宇迦斯の放った鳴鏑(なりかぶら。音のなる鏑矢)によって追い返されてしまいました。
ヤタガラスの登場シーンは実はここまで。有名な割には意外と登場シーンは少ないのです。
兄宇迦斯はイワレビコをやっつけようと画策しますが、弟宇迦斯はイワレビコに恭順の意を示し、兄宇迦斯の計画をリークします。
弟宇迦斯「兄は罠を仕掛けた大きな宮殿を作って、そこにイワレビコをおびき寄せてやっつけようとしています!!」
そこで、道臣命(みちのおみのみこと)と大久米命(おおくめのみこと)が兄宇迦斯に迫って言いました。
「兄宇迦斯よ、そのような大きな宮殿を使ってイワレビコに仕えたいと言うのなら、まずお前がその宮殿に入ってどのように仕えるのか見せてみろ!!」
計画がダダ漏れで万策尽きた兄宇迦斯は、これに従うしかなく、宮殿に入ると、自分の仕掛けた罠にハマり命を落とします。
こうしてイワレビコは無事に奈良の大和地方へ到着し、大和を地上を統治する拠点とすることにしました。
ヤタガラスは追い払われてしまったものの、そこに案内したのはヤタガラスなわけで兄宇迦斯に勝てたのも結果的にヤタガラスの導きのおかげかもしれません。
イワレビコは大和の地を平定した後、日本の初代天皇の神武天皇として即位し、長い長い日本の皇室の歴史の最初の1ページを作ることになりました。ヤタガラスの功績は、非常に大きいと言わざるを得ませんね。

今も信仰される八咫烏(ヤタガラス)の神通力

このようにヤタガラスは神から遣わされた神聖なる導き主として日本神話に登場し、そして、ヤタガラスへの信仰は今も多く残っています。

 

 

例えば、陸上自衛隊の情報部隊のシンボルマークに使われていたり、バス会社のマークに用いられたりしています。いずれもヤタガラスの導きの力にあやかったものでしょう。

 

 

このほか、日本サッカー協会のシンボルマークにも採用されています。これには「ボールを勝利へと導く」的な意味が込められていると言います。

 

 

さらに、ヤタガラスは追い払われただけで命を奪われたわけではない。今もヤタガラスの神通力は生きていて、皇室のことを守ってくれている。なんて考えもあります。ソースは↓の本。

 

単純な信仰以外にも、アニメやゲーム、漫画などの娯楽や文化にもヤタガラスは広く用いられ、日本文化の一部として人々に愛されています。

 

 

「ヤタガラスがどんな生き物かわからないけど、名前は知ってる」という人も多いのではないでしょうか?(私もそんな一人でした)

八咫烏(ヤタガラス)まとめ

以上、ヤタガラスについて紹介しました。記事の内容をまとめると

 

ヤタガラスは天界から遣わされた神の力を持つカラス。だから普通のカラスと違って脚が3本ある。
ヤタガラスの能力は人を正しく道へ導く能力。イワレビコはヤタガラスの能力によって、荒ぶる神々を次々と従わせることに成功。最終的に大和を平定し日本初代天皇の神武天皇として即位。
ヤタガラスの人を導く神通力は、広く人々に信仰され、各種シンボルマークや漫画やアニメなどの娯楽にも溶け込んでいて、愛されキャラになっている。
ちなみに、なぜ人を導く神の力を持った生き物がカラスなのか?という疑問もあるかと思います。これは、古代の中国や朝鮮から伝わった伝承などが根拠になっていると考えられています。確かに、カラスは賢いですし、自由に飛べますから人を導く生き物としてはピッタリだったのかもしれません。

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