京都観光の前に知っておきたい仏像の豆知識

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京都観光を100倍楽しむシリーズ第2弾!

今回は仏像についてのお話です。

京都へ観光に行くと多くの仏像を目にすると思いますが、皆さんは仏像にもいろいろ種類があってそれぞれに意味があるということをご存知でしょうか?

仏像のことを知ってから京都に行くと、お寺巡りの楽しさが倍増しますよ!ということで、仏像の豆知識を3回の記事に分けて説明していきたいと思います。

京都観光に行かれる予定があるという方で「仏像って?」という方はぜひ,この記事を参考にしてみてください

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仏像ヒエラルキー

仏像にはいろんな種類があります。京都観光を100倍楽しむシリーズ第1弾。清水寺!でも少し掲載しましたが改めて書きたいと思います。仏像には序列が存在します(序列という言い方が正しいのか疑問ですが(汗))。

まずは、仏像ランキングをご覧ください。

第1位 如来(にょらい)

悟りを開いたすごい仏様。仏ヒエラルキーの頂点。

第2位 菩薩(ぼさつ)

悟りは開けてないけどすごい仏さま。主に如来の側近の役割を持つ。

第3位 明王(みょうおう)

人々を煩悩から守る役目を持つ。人々を守るため必死になっているため怖い顔をしていることが多く、真言宗特有のキャラクター。不動明王が有名です(自分は不動明王以外の明王を見たことがない(汗))。

このほかに、天部というのがあります。これは如来たちが住む世界の守護神だと思ってもらえれば大丈夫です。例えば、東大寺南大門の両脇に建つ阿吽の金剛力士像、あれは天部です。

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如来を知る

まずは仏ヒエラルキーの頂点に君臨する如来を4つ紹介します。

京都では仏像の前にお賽銭箱があることが多く、観光客が手を合わせてお願い事をしている様子を見ることができます。

しかし、仏さまにはそれぞれの役割があります。

間違ったお願い事をしないよう気を付けましょう!

例えば、釈迦如来に向かって「健康でいられますように」というのは、きっと効果が薄いでしょう。それは薬師如来の仕事なんです。

「仕事で大失敗してしまった。助けてー。」というのを薬師如来にお願いしても薬師如来は困ってしまうかもしれません。これは阿弥陀如来の仕事!

釈迦如来

釈迦如来は「お釈迦さま」という呼び名で有名ですね。釈迦如来はその教えによって人々に悟りを開かせ、仏へと導く力を持っています。仏と言えばこの如来の印象が強いですね。

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阿弥陀如来

阿弥陀如来は「南無阿弥陀仏」で有名。南無阿弥陀仏は「私を救ってください。極楽浄土に行かせてください」というお願いを意味する言葉です。

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阿弥陀如来は、極楽浄土の主であり、人々を極楽浄土へ導き、救う力を持っています。

阿弥陀仏信仰は,平安中期~末期の末法思想の影響を受け、民衆から人気を集めました。そして法然・親鸞と続く浄土真宗の開宗へと進んでいきます。

末法思想とは、お釈迦様が亡くなられて長い年月が経ってしまったため、現世ではもう釈迦の教えは行き渡ることはなく、悟りを開けるような人もいなくなってしまうのではないか、という考え方です。自らが悟りを開けないのならば、阿弥陀如来に願って極楽浄土へ行けるようになりたい!と思うのは自然な流れでした。

阿弥陀如来像は宇治にある平等院鳳凰堂のものが有名です。詳しくは、

世界遺産!京都に来たら平等院鳳凰堂へ行こうその2
世界遺産!京都に来たら平等院鳳凰堂へ行こうその1

をご覧ください!

薬師如来

文字からも予想できますが、人々を病苦から救う力をもつ仏さまです。

釈迦如来も阿弥陀如来も比較的死後の世界に重点を置いてますが,薬師如来は比較的現世的なパワーを持っています。

<薬師如来の見分け方>
手にちっちゃな薬瓶を持っている仏像があればそれは薬師如来!

↓の画像でも、薬瓶を持っているのがわかりますね!

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釈迦如来と阿弥陀如来は見分けにくいのですが、薬師如来は簡単!ぜひ覚えて現地で確認してみてください!(奈良・飛鳥時代の仏像だと薬瓶を持っていない場合もあるようです。京都の仏閣は平安以降に作られたものが多いのでおおむね大丈夫ですが、奈良に行くときは気を付けよう!)

大日如来

真言密教に特有の仏さま。全知全能であり、宇宙そのもの。記事のトップにある奈良の大仏は大日如来と言われています!

なお、大日如来については空海の記事でも一度紹介をしていますので、見てみてください。
2015年は高野山開創1200年!弘法大師空海のことを知って高野山に行こう!その1

2015年は高野山開創1200年!弘法大師空海のことを知って高野山に行こう!その2

上の3如来よりもさらに上の立場の存在であり、仏像の中では一番一神教的な神に近い存在だと思います。

如来は悟りを開いた者たちなので比較的質素な格好をしていますが、大日如来は別格で冠をしていたり、アクセサリーを付けていることがあります。これも仏像を見分けるときの目印になります!

大日如来なら、オールマイティーに願い事をしても大丈夫でしょう!

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まとめ

仏像と一言に言っても、色々な種類の仏像が存在します。今回は如来について紹介しました。次回は「菩薩」について紹介します。

続き:京都観光の前に知っておきたい仏像の豆知識その2

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