アンネの日記のおすすめ7冊!版の違いを解説+関連本も目的別に紹介

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もぐたろう
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今回は「アンネの日記」をこれから読みたい人に向けて、おすすめの7冊を目的別にガイドしていくよ!結論から言うと、迷ったら増補新訂版(文春文庫)の一択。これが今いちばん完全で読みやすい版なんだ。「完全版とどう違うの?」「子どもにはどれ?」という疑問にも、版の違いから関連本まで全部この記事で答えるね。

「アンネの日記」と聞くと、学校で読まされた重くて退屈な本——そんなイメージを持っている人も多いかもしれません。

でも実は、私たちが長く読んできた『アンネの日記』は、父オットー・フランクが一部を削除した”短縮版”だったのです。

アンネが母への不満や思春期の率直な気持ちをつづったページは、長らくカットされていました。それらが復元され、いま読めるようになった——そこに「どの版を選ぶか」というこの記事の出発点があります。

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アンネの日記とは?3行でわかる背景

アンネの日記 3行まとめ

① ユダヤ人の少女アンネ・フランクが、ナチス占領下のアムステルダムで約2年間つづった隠れ家生活の日記。
② 戦後の1947年に父オットーが出版。いまでは70以上の言語に翻訳された世界的ベストセラー。
③ 「完全版」「増補新訂版」など複数の版があり、収録されている内容・分量が異なる。

アンネ・フランク(1940年、アムステルダムの学校で撮影)
アンネ・フランク(1940年、アムステルダムの学校にて)/出典:Wikimedia Commons(パブリックドメイン)

アンネ・フランクAnne Frankは、1929年にドイツのフランクフルトで生まれたユダヤ人の少女です。

ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害が激しくなると、一家はオランダのアムステルダムへ移り住みました。

しかしドイツがオランダを占領すると、フランク一家は1942年から会社の建物の奥にある「隠れ家」での生活を余儀なくされます。

アンネはこの隠れ家で、13歳の誕生日にもらった日記帳を相手に、自分の気持ちや日々の出来事を書きつづけました。日記には「キティー」という名前までつけ、まるで親友に語りかけるように書いていたのです。

1944年8月、一家は密告によって逮捕され、強制収容所へ送られます。アンネは1945年2月、解放を目前にして発疹チフスはっしんちふすのため15歳の若さで亡くなりました。

戦後、ただ一人生き残った父オットーが、隠れ家に残されていた日記を出版します。それが世界中で読み継がれる『アンネの日記』になりました。

アンネ・フランク
アンネ・フランク

それでもなお、わたしは信じています——人間の心は、その根本においてやはり善なのだ、ということを。

もぐたろう
もぐたろう

これは日記の中でも特に有名な一節だよ。極限の状況でも人間を信じようとしたアンネの言葉なんだ。ところで、このアンネの日記には実はいくつもの「版」があって、どれを読むかで内容が変わるんだ。次の章でその違いをわかりやすく解説するね!

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アンネの日記は何種類ある?版の違いを解説

本屋さんやネット書店で「アンネの日記」を探すと、いくつもの版が出てきて迷ってしまいます。

なぜ複数あるのか——その理由は、アンネ自身が「同じ出来事を2回書いていた」ことと、父オットーが出版時に一部を編集したことにあります。

この事情を理解するカギが、研究者が整理した「A版」「B版」「C版」という3つの呼び方です。まずはここから見ていきましょう。

■ A版・B版・C版とは

アンネは、最初に書いた日記をのちに自分で書き直していました。実は「いつか本にして出版したい」という夢を持っていたのです。

そのため、同じ日の出来事が「最初に書いた原文」と「書き直した清書」の2種類で残っています。これを区別するのがA版・B版という呼び方です。

A版・B版・C版の違い

A版:アンネが実際につけた日記そのもの(未編集の原文)
B版:アンネ自身が出版を意識して書き直した清書版
C版:父オットーがA版とB版をもとに編集し、1947年に出版した版(長く一般に読まれてきた普及版)

長らく世界中で読まれてきたのは、このC版です。冒頭で触れた「短縮版」とは、まさにこのC版のこと。

オットーは出版にあたり、母親への辛らつな言葉や、思春期のアンネが性について書いた部分などを削っていました。娘のプライバシーへの配慮や、当時の出版事情があったとされています。

ゆうき
ゆうき

じゃあ今ふつうに売ってる「完全版」って、A版とB版が全部入ってるってこと?

もぐたろう
もぐたろう

その通り!「完全版」は、削られていたA版・B版の内容も収めた、より”本当のアンネ”に近い版なんだ。次はその完全版と、いちばん新しい「増補新訂版」の違いを見ていこう。

■ 完全版と増補新訂版:何が違う?

完全版は、削除されていた部分を含めてA版・B版をまとめ、1994年に日本語訳が刊行された版です(訳:深町眞理子)。

これによって、母への不満や思春期の悩みといった、それまで読めなかったアンネの一面がようやく日の目を見ました。

一方の増補新訂版は、2003年に刊行され、のちに文春文庫に収められた最新の決定版です。

完全版の内容に加えて、1998年に新たに発見された5ページ分の日記(母への複雑な思いなどがつづられた箇所)が、アンネ・フランク財団の許可を得て収録されています。

つまり、収録量・正確さの点でいま最も充実しているのが増補新訂版ということになります。

あゆみ
あゆみ

完全版と増補新訂版、どっちがより「本当のアンネ」に近いの?

もぐたろう
もぐたろう

より「本当のアンネ」に近いのは増補新訂版だよ。あとから見つかった5ページぶんの日記まで入っているからね。完全版もとても良い版なんだけど、これから1冊だけ買うなら、最新の研究成果まで反映された増補新訂版を選んでおけば間違いないよ!

■ 結論:迷ったら増補新訂版(文春文庫)一択

版選びで迷ったら、結論は増補新訂版(文春文庫)です。

収録量がいちばん多く、最新の研究を反映していて、しかも文庫サイズで手に入りやすい——初めて読む人にも、大人の読み返しにも、これ1冊で十分対応できます。

訳もすべて深町眞理子によるもので、読みやすさにも定評があります。次の章では、その増補新訂版を含めた具体的な選び方を、目的別に紹介していきます。

「完全版(文春文庫)」について:1994年に深町眞理子訳で刊行された日本語の「完全版」です。削除されていたA版・B版の内容を収めた点では増補新訂版と同じ路線ですが、1998年に発見された5ページぶんの日記は未収録です。すでに完全版を持っている人や、版の違いを読み比べたい人には今でも価値があります。これから1冊だけ選ぶなら、内容を引き継いでさらに増補した増補新訂版で代替できます。

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はじめて読む人向け:まず手に取るべき1冊

「とにかくまず1冊」という人に、迷わずおすすめできるのが増補新訂版です。

背景知識がなくても、アンネの語りそのものに引き込まれていく——そんな読書体験ができる版です。

①はじめて読むなら|最も充実した決定版
もぐたろう
もぐたろう

これが今いちばん充実した版だよ!あとから見つかった日記まで入っているし、文庫だから持ち運びもラク。最初の1冊はこれで間違いないんだ。

『増補新訂版 アンネの日記』は、A版・B版に加えて、のちに発見された日記まで収めた最新の決定版です。

読みどころは、何といってもアンネの「ふつうの女の子らしさ」です。隠れ家という極限の状況にいながら、友だちのこと、恋のこと、家族へのいらだち、将来の夢——等身大の感情がいきいきとつづられています。

深町眞理子による訳は読みやすく、中高生から大人まで無理なく読み通せます。「歴史の資料」ではなく「一人の少女の物語」として心に残る——だからこそ世界中で読み継がれているのだと実感できる1冊です。

増補新訂版 アンネの日記

アンネ・フランク著 深町眞理子訳 著|文藝春秋

✓ こんな人におすすめ

初めてアンネの日記を読む人。いちばん内容の充実した版で読みたい人。大人の読み返しにも、子どもへ手渡す1冊としても安心して選べます。

△ こんな人には向かない

絵本やビジュアル中心の入門書を探している小学生。文章量が多めなので、まず短くやさしく知りたい人は後半で紹介する入門書のほうが向きます。

深く知りたい大人向け:アンネを立体的に知る本

日記そのものを読み終えると、「アンネはどんな人に支えられていたのか」「周りの人はどう見ていたのか」が気になってきます。

ここでは、アンネを多角的に立体的に知るための関連書を3冊紹介します。エッセイ・支援者の証言・親友の証言と、それぞれ違う角度からアンネに光を当てる本です。

②文学として味わう|作家・小川洋子が辿るアンネ
もぐたろう
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作家の小川洋子さんが、アンネの足跡を実際にたどったエッセイだよ。文学者の目線でアンネを読み直す体験ができる、しっとりした1冊なんだ。

『アンネ・フランクの記憶』は、作家・小川洋子が10代でアンネの日記に出会い、作家を志すきっかけになった体験から始まります。

大人になった小川は、アンネが生まれたフランクフルト、隠れ家のあるアムステルダム、そして最期の地アウシュヴィッツへと旅をします。

現地でアンネにゆかりのある人々と言葉を交わしながら、「アンネとは誰だったのか」を静かに問い直していく——日記を読み終えた大人にこそ響く、深い余韻の残るノンフィクションです。

アンネ・フランクの記憶

小川洋子著 著|角川書店

✓ こんな人におすすめ

日記を読み終えた大人。文学やエッセイが好きな人。アムステルダムを旅したことがある人、これから旅したい人にも、現地の空気が伝わる1冊です。

△ こんな人には向かない

歴史的事実を年表のように整理して知りたい人。子どもへの読み聞かせを探している人には、後半で紹介する入門書のほうが向きます。


③支援者の証言|一家を匿った女性が語る真実
もぐたろう
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隠れ家のフランク一家を、危険を冒して支え続けた女性ミープ・ヒースの証言録だよ。アンネを”外側”から見守った人のリアルな目線が読める、とても貴重な本なんだ。

『思い出のアンネ・フランク』は、フランク一家を匿い、毎日食料や本を届け続けたミープ・ヒースMiep Giesによる回想録です。

ミープは、密告で一家が連行されたあと、床に散らばったアンネの日記を拾い集めて保管しました。戦後、それを父オットーに手渡した人物でもあります。日記が世に出たのは、まさに彼女のおかげなのです。

支援者という「外側」の視点から、隠れ家の日々や逮捕の瞬間が生々しく語られます。日記を読んだあとに読むと、アンネを取り巻く世界がぐっと立体的に見えてくる1冊です。

思い出のアンネ・フランク

ミープ・ヒース著 深町眞理子訳 著|文藝春秋

✓ こんな人におすすめ

歴史の生の証言に触れたい大人。アンネを支えた人々や、日記が世に出た経緯を深く知りたい人。ホロコーストを「支援者の勇気」という角度から見つめたい人にも。

△ こんな人には向かない

まず日記そのものを読みたい人。子ども向けのやさしい入門書を探している人には、先に①や後半の入門書をおすすめします。


④親友の証言|生き延びた友が語るアンネ
もぐたろう
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アンネの親友ハナ・ゴスラーの証言をもとにした本だよ。同世代の友だちから見たアンネは、日記とはまた違う表情をしているんだ。

『もうひとつのアンネの日記』は、アンネの幼なじみで親友だったハナ・ゴスラーHannah Goslarの証言をもとに書かれた記録です。

ハナは収容所で、鉄条網ごしに変わり果てたアンネと再会したという、胸を締めつけられる証言を残しています。

日記が「アンネ自身の言葉」だとすれば、この本は「アンネを間近で知る同世代の言葉」です。明るくおしゃべりだった少女としてのアンネ像が浮かび、別の角度からアンネに出会い直せます。

もうひとつのアンネの日記

アリソン・レスリー・ゴールド著 さくまゆみこ訳 著|講談社

✓ こんな人におすすめ

アンネを複数の視点から知りたい人。日記を読んだうえで「友人から見たアンネ」に触れたい人。歴史の生き証人の言葉に心を動かされたい人。

△ こんな人には向かない

まだ日記本体を読んでいない人。先に日記そのものを読むと、この本の証言がいっそう深く響きます。

子供・中学生向け:アンネの日記の入門書

「いきなり分厚い日記はハードルが高い」「子どもに手渡したい」という人には、ビジュアルややさしい言葉で入れる入門書がおすすめです。

ゆうき
ゆうき

中学生でもわかりやすく読める本ってある?アンネの日記って分厚そうで、ちょっと身構えちゃうんだよね…。

もぐたろう
もぐたろう

大丈夫!写真や絵でアンネを知れる入門書が2冊あるんだ。これなら中学生でもスッと入れるし、ここから日記本体に進むと理解もぐっと深まるよ。順番に紹介するね。

⑤ビジュアル入門|公式ミュージアム編集の写真資料集
もぐたろう
もぐたろう

アムステルダムの「アンネ・フランク・ハウス」という公式ミュージアムが編集した写真・資料集だよ。写真が豊富だから、ビジュアルでアンネと時代を知れるんだ。中学生から大人まで楽しめるよ。

『アンネのこと、すべて』は、隠れ家を保存・公開しているアンネ・フランク・ハウスAnne Frank Houseが編集した、写真と資料が中心のビジュアルブックです。

アンネの家族写真、隠れ家の間取り、当時のヨーロッパの状況などが、豊富な図版とともにわかりやすくまとめられています。

文字を読むのが苦手な子でも、写真をたどるだけで「アンネが生きた時代」がイメージできます。学校の調べ学習や、日記を読む前の準備としても最適な1冊です。

アンネのこと、すべて

アンネ・フランク・ハウス編 小林エリカ訳 著|ポプラ社

✓ こんな人におすすめ

小学校高学年〜中学生。写真やビジュアルから歴史に入りたい人。学校の調べ学習や、日記を読む前の予習に使いたい人。

△ こんな人には向かない

日記の本文そのものをじっくり読みたい人。大人の深い考察や読み物を求める人には、①や③〜⑤のほうが向きます。


⑥読み聞かせ絵本|窓の外の木が語るアンネの物語
もぐたろう
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隠れ家の窓から見えた1本のマロニエが、アンネのことを語ってくれる絵本だよ。やさしい言葉で書かれていて、小学生への読み聞かせにもぴったりなんだ。

『アンネの木』は、隠れ家の窓からアンネが見つめていた1本のマロニエ(セイヨウトチノキ)の視点で、アンネの人生を語る絵本です。

外に出られないアンネにとって、季節とともに姿を変えるこの木は、外の世界とつながる大切な存在でした。実際の木は2010年に倒れてしまいましたが、その苗木が世界各地に贈られ、平和のシンボルとして育てられています。

やわらかな絵とやさしい言葉で、重いテーマを子どもにも伝えてくれます。小学校低学年〜中学年への読み聞かせや、初めてアンネに触れる入り口として心に残る1冊です。

アンネの木

イレーヌ・コーエン=ジャンカ著 石津ちひろ訳 著|くもん出版

✓ こんな人におすすめ

小学校低学年〜中学年の子ども。読み聞かせをしたい親。やさしい言葉と絵で、初めてアンネのことを知りたい人。

△ こんな人には向かない

日記の原文や、詳しい歴史的背景まで知りたい中学生以上・大人。読み応えを求める人には①や③〜⑤が向きます。

まとめ:7冊比較表と選び方の総整理

ここまで紹介した7冊を、難易度と目的別に一覧で整理しました。

大切なのは「自分がどう読みたいか」。まず1冊なら増補新訂版、深掘りしたい大人は③〜⑤、子ども向けなら⑥⑦——という目的別の選び方を意識すると、ぴったりの本に出会えます。

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①増補新訂版 アンネの日記
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●○○ 初心者 初めて読む人・迷ったらこれ
②完全版 アンネの日記
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●●○ 中級者 旧完全版と読み比べたい人
③アンネ・フランクの記憶(小川洋子)
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●●○ 中級者 アンネを文学として深掘りしたい大人
④思い出のアンネ・フランク(ミープ・ヒース)
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●●○ 中級者 支援者の証言・資料として読みたい大人
⑤もうひとつのアンネの日記(アリソン・ゴールド)
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●●○ 中級者 親友の証言でアンネを複数視点で知りたい人
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もぐたろう
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以上、アンネの日記とおすすめ本7冊のまとめでした。版選びで迷ったら、まずは増補新訂版(文春文庫)から。そこから興味に合わせて関連本に広げていくのがいちばんだよ。電子書籍やAudibleの無料体験を使えば、気になる本をまず試してから選べるから活用してみてね!

参考文献

Wikipedia日本語版「アンネの日記」(2026年6月確認)
Wikipedia日本語版「アンネ・フランク」(2026年6月確認)
コトバンク「アンネの日記」(日本大百科全書・世界大百科事典)
深町眞理子訳『増補新訂版 アンネの日記』文藝春秋、2003年

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