2015年は高野山開創1200年!弘法大師空海のことを知って高野山に行こう!その2


その1からの続きです。

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空海がもたらしたもの

空海により伝えられてきた密教。日本にどのような影響を与えたのでしょうか。

悟りとは「気づき」である

大日如来の存在

また、「空」の話に戻ります。「空」とは、すべての存在(事象)は因果性により成り立つという考え方でした。

存在が因果により成り立つということは、存在の物質性(実体性)を否定することになります。そのため「空」に基づく世界観というのは比較的、非現世的な世界観と言えると思います。

これは、「成仏」という言葉の使い方を見ても明らかです。死後、仏に成ってくださいという意味でよく使いますよね。

そんな、非現世的な「空」の思想に大日如来が加わります。大日如来の存在は、概念的には万物という意味での宇宙に近いものであり、当然その存在は因果で成り立つものではなく、実体性を持ったものでした。

実体性を持った大日如来の登場により、「空」の世界観はより現世的な世界観へ変わっていくこととなります。

発想の転換 ~悟りは身近にあるもの~

現世的な世界観を具体的に見ていきましょう。

大日如来は、万物という意味での宇宙を指しています。
万物なので目の前のPCやスマホ、すべての物事は大日如来の一部なのです。

とすると、人びとは常に大日如来と共に生きていることになりますね。

さて、ここで質問です。
大日如来の存在を実感したことのある方はいるのでしょうか?
ちなみに、私はありません。これは悟りを開けていない証拠ですね。

大日如来の登場により、悟りを開くという行為は未知なるものの探求ではなく、身近に存在している大日如来の存在を自覚し大日如来との一体化を図るという方向へシフトしていったのです。

そしてこれが、弘法大師空海を開祖とする真言密教の基本的なスタンスになります。
補足しておきますが、これは真言密教の考え方です。日本の平安時代の宗派すべてがこのような考え方ではないので注意してください。

最後に。詳しくは省略しますが、「探求」から「自覚」へのシフトが日本のその後の仏教へ大きな影響を与えていきます。

空海の理論-即身成仏-

大日如来を自覚するには厳しい修業が必要

密教の教えに基づき、悟りを開くには厳しい修業が必要とされています。

滝に打たれたり、山奥で瞑想する修行僧というのアニメや漫画、ドラマなどで見たことはあるのではないでしょうか。
その様子は、この時代の厳しい修業が基になっているのです。

即身成仏

即身成仏とは、生きたまま悟りを開き仏になること

即身成仏とは、生きたまま悟りを開き、仏になることです。
即身成仏は真言密教における教義の1つであり、空海は「即身成仏儀」によりその教義を完成させました。真言密教における厳しい修業の目的は、即身成仏なのです。

即身成仏は、密教による現世的世界観の究極的な形であると思います。密教を大陸から持ち込んだ空海でなければ、生まれない思想です。

究極の修業「入定」

即身成仏を目指すための究極的な修行方法、それが入定(にゅうじょう)です。

入定とは?

原義としての「入定」(悟りを得ること)と区別するため、生入定(いきにゅうじょう)という俗称もある。
僧が、生死の境を超え弥勒出世の時まで衆生救済を目的とする。後に、その肉体が即身仏となって現れるのである。明治期には法律で禁止された。また入定後に肉体が完全に即身仏としてミイラ化するには長い年月を要した為、掘り出されずに埋まったままの即身仏も多数存在するとされる。
ただし、現在では自殺幇助罪に触れるため、事実上不可能になっている。

(出典:Wikipedia)

弥勒出世というのは、弥勒菩薩が世界を救うために現れること。弥勒出世までの間、弥勒菩薩の代わりに、人々を救おうと僧は即身成仏を目指すのです。

ちなみに弥勒菩薩が世界に現れるのは、ブッタ入滅後56億7000万年後という説が有力のようです。地球誕生から今まで46億年と考えると途方もない数字ですね。

そして、その修行方法!想像を絶しています。

まず、木食修行を行う。
死後、腐敗しないよう肉体を整える。
米や麦などの穀類の食を断ち、水や木の実などで命を繋ぐ。
次に、土中入定を行う。
土中に石室を設け、そこに入る。
竹筒で空気穴を設け、完全に埋める。
僧は、石室の中で断食をしながら鐘を鳴らし読経するが、やがて音が聞こえなくなり、長い歳月と共に姿を現すとされる。

(出典:Wikipedia)

弘法大師空海は今も生きている!?

空海は、今現在も高野山の奥の院の霊廟の中で入定中と信じられています。

入定中とは修業中ということなので、空海はまだ生きているということなりますよね。

奥の院の霊廟では、毎日衣服と食事を空海に渡すための給仕がなされていますが、その様子が他言されることはありません。

もちろん、その様子を見ることもごく限られた人間にしかできません。1200年記念だからといって、特別公開されることも100%ないでしょう。

空海の生死については、今も謎に包まれているのです。

皆さんはどう思いますか?

まとめ

その1とその2を通じて、空海を開祖とする真言密教について駆け足で説明をしました。
難しい用語や概念が多く仏教は難しいなぁと感じております。

空海は、日本の仏教世界に革命をもたらしたと言えるでしょう。また、ここでは省略しましたが、特に「探求」から「自覚」へという悟りの考え方の転換が後の鎌倉仏教(浄土宗など)へ大きな影響を与えるのです。

その3では、空海の生い立ちや天台宗の開祖最澄との関係を紹介したいと思います。

次:2015年は高野山開創1200年!弘法大師空海のことを知って高野山に行こう!その3

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