武士が誕生した理由とは?【日本の海賊の歴史】

HUNE2

武士はなぜ生まれたのか?

結論を簡単に言うと「有力者の脱税や不正を武力で牽制するため」と言えると思います。

武士の登場には、税(金)の話が密接に絡み合っています。武士って実直なイメージがあるだけ意外ですよね。

そして、これも意外かもしれませんが、武士が登場する背景には、海賊の存在も強く影響しています。

ということで、今回は武士と海賊について見ていきます。

税を横領・強奪する人々

武士の話をするため、長々と当時の税金事情のお話をしてきました。

ところで、受領たちが徴収した税はその後どこへ行くのでしょうか?

各地域で徴収された税は、すべて平安京へと運ばれていきます。平安京への税の運送は、受領本人は直接行わず、各地域の富裕層の人々に運送を請け負わせていました。

そして、運送を請け負った人のことを運京(うんきょう)と言います。

この運京が、様々な問題を起こしていきます。

税を横領する運京

運京に任命された人々は,平安京に運ぶはずだった税を横領し,皇族や有力貴族のところへ税を寄進(きしん。寄付すること)してしまい、自分自身も貴族・有力貴族の元へ逃亡してしまいます。

運京「横領した税を有力貴族様に献上しますので、どうか、私のことをよくしてくだせぇ!」

有力貴族「よかろう。お前に土地を与えてやるから好きにするがよい。上に話をしてあるから税金は払わなくてよいぞwww。税金はビンボー人だけ払ってればOKww」

運京「ははー、ありがとうございます!」

こんな感じのやり取りが行われていました。

 税を強奪する海賊の複雑な事情 ※H28.8.20内容を修正しました。

運京は、有力者と癒着し私腹を肥やしていましたが、運京の悪事はこれだけでは収まりません。

運京は、ノルマの額が未達だったり、有力者へ賄賂として渡してしまった税を補てんするため、税を運ぶ途中で人々を襲い始めました。

これがいわゆる海賊と呼ばれる人々です。(もちろん、運京だけではなく本当に海賊だけで生計を立てている人々もいました!)

一言に海賊と言っても、生活苦でやむを得ず行っている場合や運京らが脱税やノルマ達成のため行っている場合などいろんな事情があったわけですね。

海賊に対抗せよ! -俘囚(ふしゅう)と傭兵部隊-

受領たちは、運京の税金横領や、税金強奪に頭を悩ませます。

受領たちは、地元での小競り合いを解決できる程度の力は持っていたものと思いますが、組織化された海賊に対抗できる兵力は持っていませんでした。

そこで、傭兵として雇われたのが俘囚(ふしゅう)という人たち。おそらこの記事を読んでいるほとんどの人が初めて聞く言葉だと思います。

俘囚は、歴史の表舞台にはあまり登場しませんが、武士の登場に決定的な影響を与えた歴史的に超重要な人たちです。

俘囚とは? -歴史に刻まれる東北の人々-

俘囚は、朝廷に反抗していた東北の蝦夷たちです。

平安時代初期、東北で朝廷VS蝦夷の30年にわたる大戦争が行われていました。

詳しくは、

坂上田村麻呂とアテルイを超わかりやすく説明してみた【アテルイ登場まで】1/2

坂上田村麻呂とアテルイを超わかりやすく説明【アテルイ無双】2/2

をどうぞ!

結果、敵の総大将アテルイの敗北により、朝廷の勝利に終わったのですが、その後、朝廷は、東北の蝦夷たちを日本に帰化されるため、蝦夷たちを日本国内(関東以南)に移住させます。

というのが800年ごろの話、移住した蝦夷のことを俘囚と言い、移住してから100年~200年を経て、武士の登場に大きな影響を与えます。

東北の蝦夷の存在は、歴史マニアでもない限り多くの人が知らないと思います。が、その存在は、「武士」の中にしっかりと残っているのです。(東北に住んでいる人はちゃんと覚えておきましょうね!)

それでは、俘囚は武士に何を伝えたのか?

それは、日本刀と騎馬戦法。刀と戦法ですから、まさに武士そのものです。俘囚から学んだ有力者たちが、後世に武士と呼ばれる人々へと進化していきまs。

有名なのが初代武士の平高望(たいらのたかもち。平清盛のご先祖様)や藤原秀郷(ふじわらのひでさと。奥州藤原氏のご先祖様)です。これらの人物は、日本刀と騎馬戦法を本格的に導入することにより強大な力を手に入れました。

俘囚がいなかったら、皆がイメージする武士はいなかったわけですね!

次回は、あまり知られていない日本刀の歴史と俘囚のお話をします。

次:日本刀の由来・起源をわかりやすく【武士と騎馬戦を知る】

前:古代日本の軍事と防衛の歴史【武士登場前の日本の軍隊とは?】

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